冬の乾燥は、肌にも頭皮にも大敵!
乾燥肌とはどんな状態?
健康な肌(皮膚)の内部には、30%の水分が含まれています。肌表面の角質細胞が並ぶ角質層はたった0.02mmという薄さですが、15~20%水分を保持することができ、外部からの刺激を保護してくれます。角質層に20%の水分があると「潤いのあるしっとりと美しい肌」、10%以下になると「乾燥したガサガサの荒れた肌」ということになります。皮膚のようす。左:乾燥している状態 右:潤いがある状態
健康な肌は、美しいラメラストラクチャー
細胞間脂質は、水分と油分がサンドイッチのように交互に層になっています。これを、ラメラストラクチャー(液晶構造)といいます。角質層が整っていれば、細胞と細胞の間にある細胞間脂質が水分と油分を包み込み、潤いを保持できる、というわけです。潤いのある肌は、ラメラストラクチャーの細胞間脂質と肌の表面が皮脂膜(=油分)でカバーされているため、体内の水分が蒸発することなく、外部からの刺激(化学物質や細菌など)が肌の内部に侵入するのを防いでいます。
逆に乾燥した肌は、角質がはがれていて皮脂膜が作れないため、肌内部の水分が蒸発します。細胞間脂質も減少し、バリア機能が失われて、外部刺激に耐えられない状態になります。
頭皮は毛髪に守られているため、外気にさらされる肌よりは表面の水分は保持されやすいのですが、肌と頭皮は1枚皮膚でつながっていますから、頭皮の内部は同じような状態。肌が乾燥していれば、頭皮も乾燥しているといえるでしょう。
乾燥頭皮の原因とトラブル
乾燥頭皮になる原因は、水分と油分が失われること。「洗い過ぎ」「アレルギー」「加齢」によって引き起こされます。乾燥頭皮になると、細菌などが皮膚の内部に侵入し、かゆみや炎症が起きやすくなります。角質が細かいフケとなってはがれおち、かゆみ・炎症がひどくなってしまいます。頭皮が不健康になると、ヘアサイクルも乱れ、やがては脱毛につながります。脱毛の原因は、毛根の炎症が大きく関与しています。
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