女性のほうが年上という逆年齢差カップルが増えていますが、国際結婚でも同様の傾向があるようです。
<前編>では、“逆年齢差”と“言葉や文化の違い”というWギャップをどう乗り越えていったらいいかということについてお話ししました。
<後編>は、ちょっとホロ苦いこんな現実から……。
●味方ばかりではない
今までの記事ではなるべくポジティブなことばかり書いてきましたが、現実は、女性のほうがかなり年上というカップルだと、やはり奇異な目で見られることが多いです。仕方ないことだとは思いますが、世間の目はまだまだ保守的だなあと感じます。
私も何度かそういう経験をしてきました。カナダでも。
迷いがなくなったらもう年齢差を気にしないという私の性格から、2人の年齢のことを聞かれると、問われるままに素直に人に話していた時期がありました。別に後ろめたいことは何もないから、隠す必要もなかったし……。
でも、何か言う人は絶対にいるんですよね。
みんな日本人でしたけど。
移民ビザをとってカナダに住んでいる人は、日本人的な考え方ではなく、もっと欧米的でリベラルな思考の持ち主だと思っていたのですが……。少なくとも、そういうライフスタイルを好んで、自ら日本を出て移住してきた人たちですから。
ところが……
私の予想は完全に裏切られましたネ。
私たちの逆年齢差に対する反応には、まあ実にいろいろなものがありました。
まずは、夫と年が近い日本人男性……。
英語ペラペラのコンピュータ・エンジニアで、性格もよく、カナダ人の友達も多く、もうすっかりカナダの生活に溶け込んで、アウトドアライフなどを満喫していた彼が、私たちの年齢差を聞いたとたん、「若いツバメ?」とのたまったのです。
この何とも古風な言葉が彼の口から出たのには、本当に驚きました。
ショックもありましたけど、それよりも「はあ~?」という感じでしたね。彼みたいな人でもこんなことを言うのか、と……。
「若いツバメ」的な反応をする人は、男性に多かったです。どうも女性が年上だと、“女の人が養っている”と短絡的に考える人が多いみたいですね。
上記の若い彼でさえこうなのですから、もっと年長の人は推して知るべし。中にはニヤッと笑ってセクハラまがいなことを言う人もいましたし……。
もちろん、何の偏見も先入観も持たず、私たちのことを普通に受け止めてくれる人はたくさんいましたから、こういうヘンなことを言う人たちは、無視するか聞き流していればよかったのですが……
意外にも陰湿なのは、女性のほうだったのです。