染井吉野(ソメイヨシノ)のプロフィール

日本の桜のおよそ8割が染井吉野
江戸時代末期に、染井村(現在の豊島区駒込)の植木屋が、大島桜と江戸彼岸桜を交配して作りだしたもので、当初は桜で名高い奈良県吉野にあやかり「吉野桜」という名でしたが、吉野山の山桜と間違えやすいため「染井吉野」と改名されました。

この新品種が国民的人気を得たのは、大島桜の華やかさを、花が咲いたあとに葉が出てくる江戸彼岸桜の特徴が引き立ててくれたためで、父母の利点を上手く受け継ぐ逸品だったのです。

クローンなので同じ条件で一斉に咲き出します
さらに、十年ほどで立派な木に成長するため、明治時代に全国の学校、公園、沿道、河川沿いなどに次々と植えられ、主流となっていきました。現在、日本の桜のおよそ8割は染井吉野で、最もポピュラーな桜でしょう。

ただし、染井吉野は観賞用として交配したため、自力で繁殖することができません。全国にある染井吉野は、一本の原木から接ぎ木や挿し木で増やした、いわば“クローン”。そのため同じ条件のもとで一斉に咲き出し、お花見や観測に適しているわけですが、近い将来寿命を迎えてしまうので、その対応が課題になっています。


華やかに咲き、散りゆく様も美しいものですが、花の見ごろは「花七日」と言われるほど短いものです。今年はどこでどんな桜と、どんなふうに出会うのか……お花見が楽しみですね。


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