暮らしの歳時記/冬の行事・楽しみ方(12~2月)

バレンタインデーの由来~なぜ日本は女性からチョコ?(2ページ目)

バレンタインは早春の風物詩。その由来を知ると、愛する人に“愛しています”と伝えたくなるかもしれません。

三浦 康子

執筆者:三浦 康子

暮らしの歳時記ガイド

なぜ日本では女性から男性にチョコを贈るの?

日本では、バレンタインといえばチョコレート!
まずは日本におけるバレンタインの歴史を見てみましょう。諸説ありますが、主なものを紹介します。

●1936年…神戸モロゾフ洋菓子店がバレンタインチョコレートの広告を出した。
このときは男女双方に向けての宣伝であり、その後も恋人に贈り物をする日としてデパートが宣伝をしましたが、定着しませんでした。

●1958年…メリーチョコレートが新宿の伊勢丹デパートでバレンタイン・キャンペーンを開催し、女性から男性へチョコレートを贈ることを提案した。
なぜ女性から男性へなのか?それは主な買い物客が女性であることや、その頃の日本はアメリカのウーマン・リブ運動の影響を受け、女性が恋愛の主導権を握ろうというムードがあったから。時代を読んだ斬新な提案だったのです。

●1970年代…日本チョコレート・ココア協会が2月14日を「チョコレートの日」に制定し、流通業界も大々的にバレンタインデーのチョコレート商戦に力を入れた。
やがて70年代後半にはバレンタインデーが定着しはじめ、その後は本命チョコ、義理チョコ、ファミチョコ、友チョコ、ご褒美チョコなどの幅広いニーズに応えながら、現在に至っています。


愛する人に“愛しています”と伝える日

心を伝える手段はさまざま。欧米ではバレンタイン・カードを添えます。
こうしてみると、日本のバレンタインデーは、外国文化を日本流に巧みにアレンジし、自国の文化に昇華させていることがわかります。市場の拡大もすごいものですが、バレンタインデーによって女性の恋愛行動力も高まりました。

また、近年は愛情の対象が広範囲になり、バレンタインデーの裾野が広がっています。これからは、男性から女性へという動きが加わるかもしれません。(最近「逆チョコ」などと呼ばれ注目されています…)

バレンタインデーは、愛する人に“愛しています”と伝える日。その気持ちをどう表現するかはあなた次第ですし、恋人とは限りません。そんなこと、いちいち伝えなくてもわかるはず……なんていうのは野暮なこと。大切な人にその気持ちを素直に伝えることが、素敵なエッセンスになると思います。


< 関連記事 >
ホワイトデーの由来
幸せを呼ぶ~四季彩手帳術
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます