暮らしの歳時記/夏の行事・楽しみ方(6~8月)

大人のゆかた着こなし術

そろそろ“大人のゆかた”にしませんか? 地味すぎず、若づくりにもならず、適度なグレード感も欲しい……そんな理想的な浴衣が無いから作ってしまったという[玉のり]小千谷縮ゆかたと、着こなし術をご紹介します。

三浦 康子

執筆者:三浦 康子

暮らしの歳時記ガイド

大人の女に似合うゆかたとは?

ハシヅメノリコさん:笑うキモノ生活[玉のり]代表。京都生まれ。デパート勤務、グラフィックデザイナー、イラストレーターを経て「今までキモノに欠けていたのは“笑い”ではないか」と平成13年に[玉のり]を創業。自由で軽快なデザインでキモノ界に新風を巻き起こしている。
大人の女性はゆかた選びに悩みます。地味すぎず、若づくりにもならず、適度なグレード感も欲しい……そんな理想的な“大人のゆかた”が無いから、作ってしまった人がいます。笑うキモノ生活 [玉のり] 代表のハシヅメノリコさんが、あの小千谷縮をモダンにデザインしてしまったのです。

【 INDEX 】
P.1:伝統と斬新、この絶妙なバランス ~ストライプ柄 
P.2:注目度満点! 憧れの夏着物コーディネート  
P.3:大人かわいいワンピース感覚 ~チェック柄

その名は「neon・ネオン」

染め上がったオリジナルの糸。産地ではイメージに合うような鮮やかな糸が使われていなかったのです。
小千谷縮(おぢやちぢみ)とは新潟県小千谷地方で織られている麻織物で、独特のシボと呼ばれるしわがあるため肌触りがサラリとしており、夏の着物やゆかたとして羨望の的。伝統的工芸品にも指定されています。

小千谷縮で“大人のゆかた”を作ろう……そう思ったハシヅメさんは、小千谷縮の老舗「高政織物」とのコラボレートを企画。まずは糸を染色してもらうところから始めたそうです。

伝統的工芸品の小千谷縮に、ネオンのように鮮やかな糸を織りこむと……
染め上がった糸はまるでネオンのような鮮やかさですが、縦糸と横糸が重なることで程よくキツさが削ぎ落とされ、地味すぎず派手でもない、絶妙なバランスに。伝統工芸士・高橋汎聚(たかはしぼんしゅう)氏の匠の技も光ります。

こうして探し求めていた“大人のゆかた”を作り上げ、ハシヅメさんは「neon・ネオン」と名付けました。


「neon・ネオン」は全5色。こちらはチャコールグレイ地にレッド・パープル・イエローのストライプ柄(N-003) ※詳細は3ページ目です /帯:ベリー(赤)¥11,000


大人がこだわるゆかたの条件

見た目だけでとびつかないのが大人の女性。改めて、ゆかたに求めるポイントをチェックしてみましょう。

●手入れが簡単であること
⇒ 自宅で洗濯でき、アイロンがけも不要。乾きも早い。

●着心地がいいこと
⇒ 麻の縮は肌触りがサラリとしていて涼しく、軽い。

●グレード感があること
⇒ ひと目で上質であることがわかる。肌触りも良い。

●夏の着物としても着られること
⇒ 素材も柄も着物としての着用を念頭においている。作り帯を使えば着付けも楽々!こんなポップなコーディネートも楽しめます。  

●コーディネートしやすく、飽きのこない柄であること
⇒ 合わせやすさを考えてデザインされており、帯によって雰囲気がからりと変わる。ほかにもこんな“大人かわいい柄”があります。 


次のページではあっと驚く!ハシヅメ流・着物コーディネートをご紹介します。
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