和菓子/和菓子関連情報

お見逃しなく! 「和菓子の歴史」展

虎屋赤坂本店2階の虎屋ギャラリーで開催中の「和菓子の歴史」展(~9月20日)。例年の2倍、約2カ月の開催期間も残すところあと2週間。和菓子を愛する皆さま、お見逃しなく!

原 亜樹子

執筆者:原 亜樹子

和菓子ガイド

虎屋赤坂本店2階の虎屋ギャラリーでは、年1~2回、和菓子関連の展示「虎屋文庫資料展」が開催されます。今回は「和菓子の歴史」展(2010年7月23日~9月20日開催)。例年の2倍、約2カ月の開催期間も残すところあと2週間。和菓子を愛する皆さま、お見逃しなく!

(目次)
P1 「和菓子の歴史」展
P2 「百味菓子」と、展示期間中限定販売の菓子

虎屋文庫資料展

展示
赤坂虎屋ビル2階、
「虎屋ギャラリー」にて開催中
(~9月20日)
約500年の歴史をもつ虎屋が昭和48年に創設した「虎屋文庫(※)」の活動の中で、一番身近なものが「虎屋文庫資料展」。今回も、この機会を逃すとまずお目にかかれない、企画に合わせた手作り和菓子の展示を楽しみに出かけてきました。

(※)「虎屋文庫」
虎屋に伝わる菓子絵図帳、古文書、古器物の収蔵、和菓子関連の資料収集、調査研究、年1回の機関誌の発行、年1~2回の虎屋文庫資料展の開催などを行う。
◆資料閲覧機能なし。但し問い合わせには対応。

「和菓子の歴史」展

13年前の企画のリバイバルとなる今回の展示は、古代から現代に至る和菓子の歴史を、約70点もの手作りの和菓子と共に紹介するというもの。

縄文クッキー
「縄文クッキー」(再現)
各地の遺跡から炭化物が出土している。(写真提供;虎屋文庫)
同展によると、「菓子」という言葉は本来木の実や果物を指したといいます。一方で穀物を加工した餅や団子も日本の菓子の原形とされます。日本の菓子の歴史はこれらに始まり、その後外来の食べ物の影響を大きく受け、今日のような多種多彩な「和菓子」へと至ります。

唐菓子
エキゾティックな「唐菓子」。
今では主に神社や寺院の供物として残るのみ。(写真提供;虎屋文庫)
飛鳥~平安時代に遣唐使などにより伝えられた「唐菓子(とうがし)」、鎌倉~室町時代に禅宗の僧侶から伝わり、饅頭や羊羹などの原形となった「点心(てんじん)」、戦国~江戸時代初期にポルトガルやスペインから伝わったカステラや金平糖といった「南蛮菓子」。

南蛮菓子
江戸時代中期の『南蛮料理書』から
再現した南蛮菓子3種類。
上から時計回りに「ひりょうす」「こすくらん」「けさちいな」(写真提供;虎屋文庫)
これら3つの外来の食べ物の影響を受け、鎖国下の江戸時代には現在とほぼ同じような日本独自の菓子が完成したとされます。

ちなみに、会場で無料配布される小冊子はぜひ手元に置きたい1冊。「和菓子の歴史の資料として参考にしていただければ」と担当の方が話すように、和菓子の歴史が詳細かつ分かりやすくまとめられています。

次ページでは、「百味菓子」と、展示期間中限定販売の菓子をご紹介します>>
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