定番の和菓子だけではなく、思わず興味をそそられるユニークなものにも度々出会える「菓子遍路 一哲」。店主は、元専門学校の和菓子教師。管理職になり、和菓子を作る機会が減るのは嫌だ、と職を辞し、構えたお店です。

(目次)
P1 東向島の「菓子遍路 一哲」
P2 イタリアンメレンゲで作る「どら焼」

東向島の「菓子遍路 一哲」

菓子遍路 一哲
「菓子遍路 一哲」
東向島の駅を出てすぐの場所にある。
親しみやすい雰囲気の店構え。
東向島の和菓子店「菓子遍路 一哲」。20年間、日本菓子専門学校で和菓子教師を務めた酒井哲治氏が、2009年5月に開いたお店です。

菓子遍路 一哲
作業場が全て客から見える。
掃除が行き届いており、
清潔感にあふれる。
「とにかくたくさんのお菓子が作りたい」という酒井氏。お店には、お客さんの目の前で作られる上生菓子や焼き菓子、どら焼きなど、多種多彩な和菓子が並びます。

1の付く日の「菓子弁当」

菓子弁当
2010年6月の「菓子弁当」
(かご内右上から時計回りに)
「山菜おこわ」「空豆」「上生菓子2種類」
「ゆであずき」、「水ようかんプリン」
(かご外)「若鮎」
さて、私のおすすめは、毎月1の付く日(31日は除く)限定の「菓子弁当」。サービス精神にあふれたお得感たっぷりの詰め合わせです。

内容は月ごとに変わりますが、2010年6月は竹皮のかご入りで、「山菜おこわ」、「今月の上生菓子」2種類(青かえで、あじさい)、「ゆであずき」、「水ようかんプリン」、「きな粉菓子(すはま)『空豆』」、そして焼き皮で求肥を包んだ「若鮎」の全7種類。

煉切の「青かえで」と錦玉羹(寒天で作る菓子)を使った「あじさい」の繊細な技にため息を付き、「ゆであずき」のふくよかな味わいに舌鼓を打ち、すはまの「空豆」でほぉっと一服。同店の魅力を一気に味わえる贅沢なお弁当です。

今夏の新作「水ようかんプリン」

水ようかんプリン
「水ようかんプリン」
ひんやり冷やして食べたい。
カラメルソースあり、なしの2種類ある。
6月の菓子弁当の中で1つ異彩を放っていた「水ようかんプリン」。製菓関係の専門誌の依頼を受けて開発したもので、この夏、酒井氏が一押しする新作のお菓子です。

このお菓子は、ミルクや卵といったプリンの素材に白餡と寒天を合わせた独創的なもの。白餡のまったりとしたコクにとろりとした舌触り。不思議で面白い食感です。

型にはまらないお菓子作りは酒井氏の得意とするところ。定番のものだけではなく、こういった遊び心あふれるユニークなお菓子に度々出会えるのも同店の大きな魅力です。

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