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お取り寄せ和菓子特集(夏)

ちょうど今の季節から夏の終わりごろにかけておすすめの、お取り寄せの和菓子を5つご紹介します。ちなみに、せっかくお取り寄せするのならば、と東京近郊以外のお店のものを選びました。

原 亜樹子

執筆者:原 亜樹子

和菓子ガイド

お取り寄せ和菓子特集(夏)

インターネットで各地の和菓子を気軽にお取り寄せできる時代。とても便利ですが、一方で情報が多すぎて、何をお取り寄せするか決められない、という方も多いのでは? そこで今回は、ちょうど今の季節から夏の終わりごろにかけておすすめの、お取り寄せの和菓子を5つご紹介します。ちなみに、せっかくお取り寄せするのならば、と東京近郊以外のお店のものを選びました。

その1:甘辛の関寿庵の「酒カステラ」

甘辛の関寿庵の「酒カステラ」
「酒カステラ」包みを開いた瞬間に日本酒の豊潤な香りが広がる
日本酒の老舗「大関」による和菓子店「甘辛の関寿庵」の「酒カステラ」。きめの細かいカステラに大関の吟醸酒がたっぷりしみ込んでいます。しっとりとして口当たりがよく甘さは控えめ。つい食べ過ぎてしまいますが、夏場にはカットして1切れずつラップで包み、冷凍するのもおすすめ。冷凍庫から出してすぐのひんやりとした酒カステラは、すっきりと軽やかな味わいです。

詳細記事:甘辛の関寿庵の「酒カステラ」

<DATA>
商品名:酒カステラ
価格:1箱1,650円

「甘辛の関寿庵」本店
住所:兵庫県西宮市今津出在家町 3-3
電話:0798-32-3039
オンラインショップ:甘辛の関寿庵

その2:越前敦賀和菓子処 紅屋の「求肥昆布」

紅屋の「求肥昆布」
「求肥昆布」。固くなったら炙ってもまた乙な味
昆布の集散地として栄えた福井県敦賀市の老舗、「越前敦賀和菓子処 紅屋」の代表銘菓「求肥昆布」は、昆布粉と餅米で作る、短冊形の柔らかな餅菓子です。同店の春夏秋冬を表す銘菓4種の詰合せ「四季の銘菓」では、昆布が夏に採取されることから、「求肥昆布」を夏を表すお菓子としています。ほどよい弾力がありながら口の中で溶け、昆布の旨味と香り、ほのかな塩味がふわりと広がり、甘さが後に残りません。夏ばてが癒されるような、優しく滋味ある味わいです。

<DATA>
商品名:求肥昆布
価格:2枚12個入り1,400円ほか
(参考;「四季の銘菓」小箱4種詰合せ2,100円ほか)

越前敦賀和菓子処 紅屋
住所:福井県敦賀市相生町6番地の11
電話:0770-22-0361 
オンラインショップ:越前敦賀和菓子処 紅屋

その3;加賀麸司 宮田の「麸万頭」

加賀麸司 宮田の「麸万頭」
「麸万頭」冷凍で届くので、好きな時に解凍して楽しめる。
金沢の老舗「加賀麸司 宮田」の「麸万頭」は、餡を包んだ生麸を笹の葉でくるんだもの。同店は、菓子店ではなく麸のお店。国産の小麦グルテンと餅粉で作る、滑らかでコシのある生麸が魅力です。笹の葉の清々しさに誘われて口に運ぶと、つるりと瑞々しくあっさりとした甘さ。見た目も喉越しも、夏の重たい空気をはねのけてくれるようです。1個から注文できるところも良心的。柚子風味の白餡を包んだ「ゆずあん」と、青のりの香る生麸でこし餡を包んだ「こしあん」があります。

<DATA>
商品名:麸万頭(こしあん、ゆずあん)
日持ち:冷凍で30日間、解凍後1日
価格:1個各210円

「加賀麸司 宮田」本店
住所:金沢市東山3-13-7
電話:076-251-0035
オンラインショップ:加賀麸司 宮田

その4:中村軒の「白きんつば」

中村軒の「白きんつば」
「白きんつば」中には艶々の白小豆。 ※左奥は粒餡のきんつば
(写真提供;中村軒)
京都の「中村軒」の白餡のきんつば「白きんつば」。一般的に白餡は、インゲンマメの類で作ることが多いのですが、こちらは希少な備中産の白小豆で作られたもの。もちっとした生地を手でそっと割ると、白小豆の粒が美しい、艶々の白餡が顔をのぞかせます。熟練職人の手による餡は、くどさがなく舌触りも香りもまろやか。柔らかなきんつばの皮とよくなじみ、夏でもあっさりといただけます。白餡に苦手意識がある方にも、ぜひ試してほしい逸品です。

<DATA>
商品名:「白きんつば」
日持ち:10日間
価格:1個250円

中村軒
住所:京都市西京区桂浅原町61
電話:075 - 381-2650
オンラインショップ:中村軒

その5:本家 長門屋の「香木実」(かぐのきのみ)

本家 長門屋の「香木実」
「香木実」同店のお菓子は心にしみるものが多い。
夏も終わりに近づいてくると、ふと恋しくなるのが、会津駄菓子で知られる「本家 長門屋」の「香木実」(かぐのきのみ)。会津産の鬼クルミをこし餡で包んで丸め、黒砂糖をまぶしたものです。1粒ずつ薄紙に包まれ、木箱に納められた贅沢な装い。一見トリュフのようにも見える香木実を口に含むと、まったりとした餡と、ほろ苦くも甘いクルミが溶けあい、黒砂糖のコクがじんわり広がります。夏の暑さで疲れた体を癒してくれる1粒です。

<DATA>
商品名:「香木実」(かぐのきのみ)
日持ち:夏季10日間、冬季14日間
価格:17個入り1,850円

本家 長門屋
住所:福島県会津若松市川原町2-10
電話:0242-27-1358
Fax:0242-26-4772
オンラインショップ:本家 長門屋


                          (以上店名順)

ちなみに、東京では夏の和菓子といえば「水羊羹」のような、あっさりとしたものが挙げられますが、一方で、昔から夏場には餡餅などを食べて暑さを乗り切る生活の知恵がありました。

江戸時代から夏の土用に暑気払いの意味で「土用餅」を食べる習慣があり、今でも時期になると餡餅やヨモギ餅が「土用餅」として売られているのを目にします。確かに甘い餅を夏に食べると、疲れが取れて力が付きます。理にかなった習慣ですね。

そういえば、土用の丑の日の定番、ウナギも「あっさり」とは程遠いこってりとした食べ物。あっさりとした食べ物ばかりが夏向きではないようです。
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