和菓子/上生菓子

和菓子職人の「甘味処 楓」西千葉の隠れ家(2ページ目)

高校時代を過ごした西千葉に、甘味処ができたと聞いたのはもう何年も前のこと。ようやく訪れたその店は、魅惑の甘味が揃う、自分だけの隠れ家にしておきたいような場所でした。

原 亜樹子

執筆者:原 亜樹子

和菓子ガイド

千葉の味「房州餅」と「抹茶ぜんざい」

楓
広々とした店内。
甘味の繊細な風味を
損なわないよう全席禁煙。
民芸調の店内は子ども用の椅子も置かれ、温かみのある雰囲気。甘味の味わいを損なわないよう全席禁煙と聞き、親子連れや女性客が中心かと想像したのですが、男性の1人客も多いとか。

店内のメニューは「磯辺巻き」や「黒胡麻餅」など小腹を満たすものから、注文を受けてから作る吉野本葛粉100%の「くずきり」、自家製の白餡を使った「白あんみつ」、甘味処の定番「ぜんざい」や「おしるこ」、夏季には「かき氷」など様々です。

房州餅
地元らしさのある1皿。
千葉の雑煮をアレンジした
「房州餅」(ぼうしゅうもち)
まずは人気があるという「房州餅」(ぼうしゅうもち)をいただきました。

千葉の山武郡を中心に食べられている雑煮風の1皿で、伸びのある餅にかつお節、焼き海苔、青海苔をたっぷりかけています。本来は「はばのり」も入るそうですが、独特の癖があるからと同店では省いています。磯の香りをまとった房州餅は、どこか郷愁を誘います。

抹茶
まろやかな香りに癒される
「抹茶ぜんざい」
箸休めは塩昆布。
続いていただいたのは「抹茶ぜんざい」。粒餡の豊かな風味が引き立つ、さらりと爽やかな宇治の抹茶に素直な味わいの白玉団子。するりするりと流れるように喉へと入ってきます。

季節と共に色を変える楓のようでありたい、と付けられた店名。姿形や色合い、菓銘で季節の移ろいを伝える上生菓子、温かさや冷たさといった感覚で季節感を味わう「おしるこ」に「冷しるこ」、「かき氷」などの甘味。同店には「五感で四季を味わう」という和菓子ならではの楽しみがたっぷり詰まっています。


<店データ>
「甘味処 楓」
所在地:千葉県千葉市稲毛区緑町1-20-7
電話番号:043-246-8118
営業時間: 12:00~19:00
※午前中(9:30~12:00)に生菓子がご入用の際は前日までに注文。
定休日:水曜日
JR総武線西千葉駅より徒歩約3分
地図:甘味処 楓

◇お持ち帰り予算一例:
「上生菓子」各250円
「本わらび餅」2個600円~
◇店内予算一例:
「房州餅」550円
「抹茶ぜんざい」700円(税込)


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