和菓子は人生の節目にも欠かせません。今回は、赤ちゃん誕生から満1歳までの行事と和菓子を追ってみたいと思います。
(目次)
P1 赤ちゃん誕生~一週間
P2
お宮参りとお食い初め
P3
初節句と満1歳
生後3日目「三つ目の牡丹餅」
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大きく作ることが多い
「三つ目の牡丹餅」
小豆には厄除けの意味もある。 |
まずは赤ちゃん誕生から3日目。「三つ目」と呼ばれるこの日、関東など一部の地域では「三つ目の牡丹餅」を親戚や親しい人に配り、出産の報告をします。これは牡丹餅(ぼたもち)を3つ詰めたもので、母親自身も体力をつけるために食べます。
生後7日目「鶴の子餅」
![内祝い]() |
出産内祝いに
贈りたい
紅白の「鶴の子餅」 |
続いては生後7日目、命名書を張って祝う「御七夜」です。内祝いには命名紙を添えた鶴の卵形の紅白の「鶴の子餅」を贈ります。
![鶴の子餅]() |
甘い「すあま」製の
紅白「鶴の子餅」 |
鶴はおめでたい和菓子の意匠として、古くから使われてきました。中でも「鶴の子餅」は、出産に限らずあらゆるお祝い事に向くもので、和菓子屋の店先に「鶴の子餅お作りします」と掲げられていることも珍しくありません。
鶴の子餅は「鳥の子餅」とも呼ばれ、粳米(うるちまい)で作る甘い「すあま」製の小ぶりのものを「鶴の子餅」、餅で作る大ぶりのものを「鳥の子餅」と区別している店もあるようです。