和菓子/まんじゅう・餅菓子

生麩専門店の「麩まんじゅう」角山本店(2ページ目)

築地の「角山本店」の「麩まんじゅう」は生麩専門店ならではの瑞々しい美味しさ。5代目のご主人が1人で行う麩まんじゅう作りを拝見してきました!

原 亜樹子

原 亜樹子

和菓子 ガイド

米国高校へ留学。高校卒業後は東京外国語大学へ進学し、食をテーマに文化人類学を学ぶ。国家公務員として特許庁で勤めた後、菓子文化研究家へ転身。アメリカの食に関する著書多数。 和菓子への造詣も深く、和菓子取材歴は15年以上。

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まずは「生麩」作りから

グルテン
角山本店のグルテンは
「特等粉」から取り出したもの。
効率は悪いが質は良い。
角山本店で「麩まんじゅう」の製造、販売を始めたのは5代目の現ご主人。20年ほど前に京都の錦市場の老舗へ京生麩の修行に行った際に習得し、以来毎朝たった1人で作っているものです。

切混
まずはグルテンの固さを調整。
そこへ餅粉を加えて
鋭い刃で切混ぜる。
青海苔を加えた生麩で自家製のこし餡を包み、笹でくるむ「麩まんじゅう」。まずは生麩作りの要ともいえるグルテンの固さを決めるところから。気難しいグルテンを扱うのは、熟練のご主人でも難しいそうです。

生麩用
生麩用の練り器
固さを確認しつつ練る
グルテンを餅粉と合わせて切混ぜた後、専用の練り器で練っていきます。次第に搗き立ての餅のように柔らかく、滑らかな伸びのある生地へと変化してきます。

こねる
水を漬けながら
手で伸ばしては畳む
ここで腰を入れて伸ばしては畳む作業。この段階で、生麩の出来の良し悪しがほぼ決まるそうです。

青海苔
青海苔を加えて
手でこねる
ここで青海苔を加えます。このほのかな香りが後で笹の香りと重なり、爽やかな風味をかもし出します。

青海苔
手でこね、もう一度
練り器にかける
青海苔を加えたら再び手でこね、空気を抜くためにもう一度練り器にかけてようやく生麩の完成です。麩まんじゅうに限らず、生麩作りは全て同様の工程を経るそうですが、仕上がりの固さは製品によって異なります。

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