ワイン/ボジョレー・ヌーヴォー

5秒でわかる!ボジョレ2009年の出来(2ページ目)

「今年は当たり年」は毎年11月の決まり文句だが、本当のところ2009年の出来はどうだったのか? 橋本伸彦が限界まで短くまとめる、ボジョレ新酒のヴィンテージ情報。

執筆者:橋本 伸彦

ワインの風味はこうなった!


先に述べたような気候で、出来上がったブドウはどんなものだったのだろうか?

乾燥した夏で病害が少なく、健全で果皮が厚く小粒な果実となった。
地区全体の収穫量は近年平均の8割が見込まれ、凝縮度がやや高まる。
ワインは色濃くしっかりとしたコクと果実味を兼ね備えたもの。

今年よく言われることだが、末尾に「9」のつく年は上出来になると現地で噂される。確かに、ブルゴーニュのトップワインを造るコートドール地区では1949・59・69・89・99年といいヴィンテージ。だが1979年はいまひとつだったり、例外となるワインも多そうだ。

いっぽう、2009年を「並外れた2005年と猛暑の2003年の中間」とする声もあり、これは「2005年のコクと2003年の熟した果実味を感じる」といった意味だろう。2005年ほど優れたバランスや上品さはないかもしれないが、なかなか期待させる表現である。

それではひとつ新酒を買ってみようというあなたに、ひとつご注意。ボジョレは生産者とワインの銘柄によって味が大きくちがう。買うなら、自分が以前飲んでおいしかった銘柄か、このサイトのほかの記事(下記参照)で紹介しているものを狙うのがいいだろう。ひいきのワインを予約購入するもよし、解禁後に味見して確かめてから購入するのもよし。新酒という祭りを楽しめればいいのだ。


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