琥珀色に輝く甘露
チュイレ1988年(ドメーヌ・カズ) |
少量だけ輸入されたという1988年ヴィンテージはじつに美しい琥珀色に輝く。このワイン、銘柄を伏せて出されたら上質のトーニー(熟成タイプ)ポートと間違えそうな素晴らしい芳香だ。白っぽいサルタナレーズンのような熟した果実味で、南仏で広く使われるブドウのグルナシュ・ノワール種だけで造られ、そのふくよかさも感じられる。
何よりフルボトルの実売価格がたったの4千円前後である。それで1988年から20年も熟成した甘露が味わえる。さらに若い1998年ヴィンテージであればさらに値打ちに手に入る。リヴサルトの甘口ワインには透明で若々しい「ミュスカ・ド・リヴサルト」もあり、カズ社のものは2,000円前後とさらに手頃だ。
何も考えずに知名度の高いワインを贈るのは安心かも知れないが、それは誰にだって出来ることだ。今回挙げたような個性豊かなワインを見つけ出して、あなたらしいプレゼントを演出して欲しい。
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