とろり魅惑のマデイラ古酒が勢揃い！(3ページ目)

マデイラから生産者来日

ポートに似た肉厚で色の濃いボトルに入ったバーベイト社の20年熟成マデイラ。マルヴァジア種を使ったもの

先日、マデイラワイン・刺繍・民芸品協会の代表が来日。酒類業界関係者を集めてマデイラ料理店『ペローラ・アトランチカ』でポルトガル料理に合わせたマデイラ試飲会を行った。（マデイラ島は刺繍の産地としても有名なので、相乗効果を狙ってひとつの組織が産業振興にあたっている）　

ひとくちにマデイラといっても、色が濃くて甘味とすっぱ味がハッキリした伝統的スタイルから、色が淡く澄んだ味わいで上品なものなど、ブランドによって味わいのスタイルが違う。

それにマデイラはその濃厚な風味から専ら食後酒として楽しまれるので、今まで料理と合わせて飲んでみたことはなかった。だがマデイラには甘味のほかに、案外コシのあるざっくりとした酸味がある。何か茶色っぽくてコクのあるような料理や脂の強い食材にも案外合いそうだと分かった。

それにもうひとつ、マデイラは丈夫なワインである。加熱熟成することで徹底的にワインを酸化させているから、開封してから長く置いても、多少温度の高いところに保管してもマデイラなら大丈夫。ワインセラーどころか、冷蔵庫も要らない。　

毎日飲みたいのだが寝酒に一杯だけ、とか、疲れて帰宅して束の間一杯の甘いワインに癒されたいというあなたにピッタリのワインである。