飲まなくても構わない

水や白ワインを氷で冷やすバケツは、レストランに欠かせない小道具
「フランス料理を食べる時は必ずワインを飲むのがマナー」という信念は過去の遺物である。統計では多くのフランス人はアルコールを摂らないし、普段はワインを楽しむ人でも車の運転や健康状態などの理由で飲めない日はある。そんな場合に無理してワインを注文する必要はない。

隣席の酒飲みはガッカリするかも知れないし、店側は売上が減って複雑な心境ではある。もしあなたが飲める側でも、アルコールを辞退する人に「食前酒くらいは飲めない?」「ビールなら大丈夫でしょう?」などと無理強いは禁物。ノンアルコールのカクテルや清涼飲料を勧めるのもいいが、甘味が料理の味わいを邪魔しがちである。

こんな時に「水道の水!」といった注文は雰囲気・味ともに高級料理に合わないので、発泡性のミネラルウォーターを頼むといい。炭酸ガスが苦手ならガスなしを。複数の銘柄から選択肢を提示してくれたら、どんな味の水なのか尋ねてみよう。ビストロやブラッスリーなどカジュアルな店ならばなおさら、ミネラルウォーターだけでも構わないだろう。

無理な店を選ばない

行き当たりばったりに店に入るのは楽しいものだが、失敗する確率も高い。さいわい今はネットで料理のメニューやワインリストが見られることが多い。自分に合った予算と雰囲気の店を選べば、恥をかく確率はぐっと減るはずである。

高級店に挑戦したいのなら、ディナーに比べて手頃な価格のランチを、試しに食べに行ってみると様子が分かるだろう。大切な食事を成功させたいなら、出来る限り初めての店に出かけて勝負しないことだ。一度でも行ったことのある店は心強いし、何度も通ってスタッフと顔なじみになればなお安心である。