ほんの少し垂らすつもりで |
カシスを抑えてバランスを
酸味のしっかりした白ワインに、カシスリキュールのふくよかさと甘みを加えてバランスを取る。これが、キールのポイント。だから、クラシックなレシピのようにワインとクレーム・ド・カシスを4:1の比率にすると、かなりしっかりと甘い。ティースプーン1~2杯程度垂らすようにして、比較的淡い色に仕上げるといい。甘みを控えて、酸味とのバランスを取ることだ。作り方は簡単。スーパーや酒屋で広く売られているクレーム・ド・カシスというとろりとしたリキュールを買って来る。スタンダードなところでサントリーの扱うディジョン産の「ルジェ」。よく冷やしたリキュールを適宜、グラスに垂らしたところに良く冷えた白ワインを注ぐ。完全には混ざらないので、かき混ぜれば出来上がりである。グラスも冷やして置けば申し分ない。
時おり飲むくらいなら、小さいボトルで充分 |
ディジョン市長が考案
じゃキールって何の名前?と言われれば、フランスはブルゴーニュ地方のディジョン市長であったフェリックス・キール氏が、地元のアリゴテ種の白ワインに、これもディジョン特産のクレーム・ド・カシスというリキュールを垂らして飲むことを発案したのだという。だから本格キールを楽しみたいなら、少なくとも酸味がしっかりとした白ワインを使う。もっと凝るなら、ブルゴーニュ地方のワインとリキュールを使うといい。特にアリゴテ種のブドウで一般的なのは、歯にしみるほど酸っぱいもの。これを使えば、本場の素朴な感じが出ることだろう。また、数は少ないが上品に造ったアリゴテが手に入る。このタイプは繊細な味わいが楽しめるだろう。
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