理由をハッキリさせよう
本場だからといって、遠慮する必要はない。「なぜ?」と考えてみることだ。昔からの伝統が、現在も素晴らしく機能している場合ばかりではない。ちゃんとした理由や裏付けのない慣習は、あまり尊重されなくても仕方が無かろう。ワインの味わいや飲み方も、時代とともに変化して当然だ。いただけないのは「みんながそう言っているから」「本場のほうが正しいに決まってるから」と一般論のふりをした決め付けである。あなたが納得できるような説明はあるのだろうか?本場と日本の状況は?その辺を検討することなしに、進歩はないのではないか。本場の物真似で終わってはいけない。
先に触れたニューワールドワインが進化を遂げ、本家のオールドワールドを脅かすようになっている。日本の市場でもオーストラリアワインの売れ行きが伸びていることや、堅苦しい飲み方からよりカジュアルなスタイルへワインの飲み方が広がっているのは、本場幻想の衰退を示しているとも言える。
私にとっては「本場」「本格派」かどうかは、あまり重要なことではない。国に思い入れがある訳ではなくて、ワインに関わる人間に惹かれるからだ。なにより旨いワインを美味しく飲みたいなら、あなたも「本場」にとらわれないで幅広く考えてみることだ。
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