ワインを見分けて、使い分ける
この席でワインが果たす役割は? |
肝心なのは価格による使い分けだ。英国の女王陛下も、パーティーで潤沢に注ぐのは1本数百円からのワインである。大勢の人に提供するのだから、高級ワインを出したらとてつもない出費になる。第一、パーティーでは会話に忙しくて、高級ワインを落ち着いて味わえない。カジュアルな場面には安くて旨いワインをたっぷり、がベストだろう。
反対に、豪華ディナーに安いワインを出すのはいささか場違い。招く相手に対する気持ちの表現として、しっかり高級感のあるものを選ぶようにしたい。ワインに詳しくない相手なら分かりやすく、詳しい人なら相手の好みと料理との相乗効果を考えて、地域や種類、ヴィンテージなどを決める。高ければいいというものではない。
本当にワインに詳しい人、あるいは親しい知人なら、あっと驚く意外なワインにしてはどうか?比較的マイナーな地域から、数千円以上の上等なものを選んで「何これ?」「飲んだことない」「へえ、おいしいね!」となれば、同じ価格帯で有名地域の平凡なワインより、よほどインパクトがある。