中国茶/おすすめの緑茶、黄茶、白茶

黄山毛峰

安徽省、中国を代表する緑茶「黄山毛峰」。その香り高く味わい深いお茶の素性を追ってみました。

執筆者:平田 公一

黄山毛峰(こうざんもうほう・ホワシャンマオフォン)



中国を代表する緑茶「黄山毛峰」


黄山毛峰は、安徽省、そして中国を代表する、非常に有名なお茶です。

安徽省と言えばまず、この名前が挙がるほど。黄山とは、中国の中でも風光明媚で、ユネスコの文化遺産にも登録された安徽省と浙江省の境に位置する名勝地。この黄山の海抜1200メートルの半山寺を中心に作られるお茶です。

といっても、結構、広い地域で作られているお茶でもあります。主たる産地は、湯口・充川・岡村・芳村・楊村・長淵一帯で、中でも桃花峰・雲谷寺・慈光閣・岡村・充川などの品質が最も良いとされています。

仙人が住むような広大な岩山をもつ黄山山系は、中国でも有名な観光地にもなっているし、文化遺産にも登録されています。この黄山一帯は、古くから茶の産地としても知られ、山麓の黄山市の中心地でもある屯溪は、茶の集積地としても知られています。

毛峰茶とは、[火共]炒茶(きょうせいちゃ)の代表的なお茶です。

[火共]炒茶とは、炭火で炙る[火共]焙(ほんばい・きょうばい)という乾燥の工程を経て製茶されるものです。葉の形を大事にするために、このようなやり方が取られます。「毛峰」とか「毛尖」と呼ばれるお茶は、ほとんどがこの[火共]炒茶です。

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