碁石茶の飲み方
「碁石茶」は酸っぱいお茶です
その昔、碁石茶は煮出して飲みました。ただし、煮出しすぎるとかなりえぐい味がします。そして、実際に飲むと分かりますが、正直いってすっぱくてあまりおいしくありません。だから、今では急須で普通のお茶同様に湯を注いで淹れることが多いようです。
さきにもご紹介した堀江先生の写真集に登場する布郎族の女性は、散茶をそのまま食べています。味わい的には碁石茶も、もしかしたら湯につけてふやかしたら、茶葉を漬物替わりに食べられる?!などと思いたくなるほどです。その意味で、このお茶は飲む漬物といった味わいなのです。
古来からこのお茶は茶粥として用いられていました。茶粥を作る際に少量このお茶を砕いて炊くと、独特の味わいがします。日本の黒茶のシリーズで後日取り上げる四国の石槌黒茶も茶粥にしてたべますが、日本の茶文化には、茶漬けとか茶粥というのがあるので、そのために発展したのが日本の黒茶なのではないかなどとも思ってしまいます。
また、そのような特徴あるお茶だから、生産の現場でも、碁石茶の利用方法として石鹸として利用するとか、様々な工夫が行われているのは注目に値しますね。
テレビの影響で生産が増加し、その後、壊滅的な影響をうけるのではないかと心配していた碁石茶ですが、現在では、碁石茶生産組合ができ、生産量の増加も図られるようになった上、良い意味でのPRも進んでいるようですので、一時期の「花粉症に凍頂烏龍」と同じように、忘れ去られてしまうことはなさそうです。
碁石茶を使った茶粥を、中国茶のお茶会の合間に出してみるのも面白いかもしれませんね。お茶に興味のある方は、一度試してみてください。
茶粥にすると食べやすい
<関連リンク>
碁石茶のサイト
碁石茶の歴史と民俗