中国茶/中国茶の基礎知識

中国茶の分類:六大分類(1)(2ページ目)

中国茶の基本的な分類をこれから何回かに分けてご紹介します。今回は基本中の基本「六大分類」です。2回に分けてお届けします。

執筆者:平田 公一


白茶(bai cha)

白毫銀針(福建省)
新芽の白毛が多い品種を使う、発酵度のとても軽いお茶です。

太平天国の時代(1857年頃)に創始されたと言われています。

歴史上に現れたのは、宋代の徽宗帝(在位1100~1125)の時。しかし当時の白茶は製法が異なるようです。「淡香淡味」が特色の、お茶の湯色は他よりも淡く、味もあっさりとしていて飲みやすいお茶です。高級なお茶は、香りも良い美味しいお茶です。しかし、カフェインの含有量は高め。

中国でも様々なお茶を飲み尽くして飽きた、通の人が飲むとされていますが、香港などでは、飲茶に白牡丹、寿眉などが飲まれています。白毫銀針はガラスコップで、白牡丹、寿眉はポットで入れて楽しむのが一般的ですが、もちろん入れ方には様々な方法を用いることが出来ます。

白牡丹(福建省)
主に福建省が北部一帯が産地です。福鼎大白種、政和大白種などの品種を利用して作られる「大白」、水仙種からつくられる「水仙白」、福鼎用菜茶から作られる「小白」があり、茶葉の採摘方法から、芽だけの一芯一葉を加工した「白芽茶」と、一芯二葉、三葉を加工した「白葉茶」の2つに分類されます。

白茶は、摘んだ茶葉を円形の水篩(しすい)平籠やゴザに広げしおらせ、焙籠に紙を敷いて弱火で乾燥させ、発酵を止めるという非常にプリミティブな製茶法を用います。「揉捻」を行って強制的に発酵を促すようなことをせず、「萎凋」の段階でゆっくりと発酵を進ませるのが特徴です。そのために、わずかに発酵するので、「弱発酵茶」とよばれます。

芽の部分を摘んで、日光の元でさらしたり(日光萎凋)、室内で空気にさらしたり(室内萎凋)して、水分を90%程度まで飛ばし、最後に[火共]焙して乾燥仕上げを行っています。

採摘(茶葉を摘みます)→萎凋(日光や室内で自然乾燥します)→乾燥(仕上げの乾燥をします)

  発酵度:微・弱発酵
  香 り:果物
  代表茶:白毫銀針、白牡丹、寿眉


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