中国茶/茶器・茶道具

茶壷のいろいろな部分を眺めてみよう

普段何気に使っている茶壺、時には、それぞれの部位を眺めてみるのも面白いものです。

執筆者:平田 公一

茶壺の部位と呼称

お茶を淹れる道具には様々なものがあります。その代表選手が、この急須=茶壷(ちゃふう)。普段何気なく使っているこの茶壷にも、それぞれに様々な呼び方が付けられているのをご存知ですか?

簡単に「茶壺の部位と呼称」図解でご紹介しましょう。




様々な形の蓋がありますが、シンプルな造形が私は好みです。裏側にも刻印があるものビジュアル的にはとてもステキだとおもいませんか?
紐(珠・的)

丸いつまみ。蓋との接合部分は座(ざ)と呼ばれています。


嘴(くちばし)

水が綺麗に注げること流から腹に垂れないことが、良い茶壷の条件になります。

茶壷はたたら法といって、木製の道具でたたいてこの丸みを出すのです。職人技ですね。


把手

中国茶の茶壷は、たいていが後ろ手といって、嘴の反対側に取っ手があります。位置が後ろにあるから美しいフォルムになるのでしょうか。

平らな底、三足の底、さくの付いた底など、いろいろな形があるのが面白いですね。


口(くち)

口の大きさは、入れる茶葉を選びます。高山茶なら小さくてもOKですが、鳳凰単叢など嵩のある茶葉の場合は、口が広い方が使い勝手がよいのです。
茶濾

一穴もあれば、綺麗な玉形のものもありますが、この形状が一般的にはオーソドックスです。


 
茶蓋のさく

蓋の下についている口とのあわせのスカート部分です。長いもの、短いもの多様です。
 

一つの茶壷でも、それぞれの部位に名前があって、ちょっと気をつけてみてみると、本当にそれぞれの茶壷の特徴などを楽しむことが出来るものです。普段何気に使っている茶壺、時には、それぞれの部位を眺めてみるのも面白いものです。




<茶壷関連の記事>

・ 茶壷の基本についてはこちら

・ 茶壷のサイトといえば、こちら

・ 宜興で茶壷を作りを学んだ城田直美さんのブログはこちら

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