中国茶/中国茶館・茶藝館・カフェ

中国茶専門店 無我茶館

大阪天王寺に2005年11月にオープンした無我茶館。オーナーの王さんの日中の文化交流の夢からスタートした茶館です。

執筆者:平田 公一





無我茶館


天王寺の茶館、無我茶館

上海の茶藝館のような内装
大阪は天王寺の茶臼山古墳からほど近い四天王寺の向かい側に、2005年11月27日オープンした中国茶館「無我茶館」。沢山あると思っていたのに、思いのほか数が少なかった大阪の茶館に、新しい茶館が加わりました。

程よい広さのお店には、入り口に近い位置に4人がけのテーブル席が3つ。そして奥には置くには少し広いテーブルが一つ。さらにカウンター2席が用意されています。

お店の雰囲気は、銀色の茶缶が並ぶ棚や茶壷のインテリアがうまく配置され、さらに壁には書や中国の絵画がさりげなく飾られ、上海の茶館を模したというだけあって、まさに中国茶館です。

日中の友好のために

オーナーの王 愛慧さん(左)とスタッフ
無我茶館のオーナーは、まだ若い王 愛慧さん。彼女は5年前に日本に来日し、日本の大学を卒業後、今も奈良の大学に通う大学院生です。

彼女の出身は中国の北部、大連だそうです。大連ではほとんどがジャスミン茶だったので、地元にいたときにはお茶にはあまり興味がなかったのだそうです。その彼女が中国茶のお店を開くことを考えたのは、約1年前。

日本でもっともっと中国のことを知ってもらいたいと思っていた彼女は、来日したときにホームステイをさせていただいたご夫妻のお父さんが好きだったという中国茶に注目。今までほとんど飲んだことのなかった中国茶をいろいろと飲ませてもらっているうちに、中国茶には中国の文化や歴史がぎっしりと詰っていることを知り、お茶を通じて日中友好に役立てたいと考えたのだそうです。

知り合った日本の友達もお茶隙が多くて、中国文化を紹介したいといろいろと参加していたボランティア活動でもお茶のことを紹介するとすんなりと中国文化に興味を持ってもらえることを知りました。

講習会も開かれるテーブル
ならば、ちゃんとお茶の勉強をして、お店を開いて中国日本の架け橋となりたいと思うようになったのだそうです。

そこで彼女は、お店を開く場所を探し一方で、浙江省杭州にある「公劉子茶道」の周先生の門をたたきました。周先生は中国茶葉博物館の研究員で、1994年から自分の茶道教室を開き多くの生徒を育ててきた方です。集中的に彼の元を訪ね、お茶を勉強し、現在は中級茶藝師の資格を取得しました。この春には念願の高級茶藝師に挑戦するのだそうです。


「公劉子茶道」の周先生(左)と茶道の勉強中の王さん


お店探しの方も中国との友好関係が古くからあった四天王寺近くに見つけることができ、お店をオープンさせたのでした。


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