お茶を淹れるときの小道具、お茶を飲む時の小道具、あるいは、養壺をする時の小道具など、中国茶にはさまざまな小道具が登場します。そんな小道具たちも一つ一つ眺めてみると、とても魅力的な顔をしています。
そんな小道具の中から今回は「茶則」を取り上げて、その魅力を探ってみました。



▼ 茶則(ちゃそく・Chaze)ってなに?
茶則と呼ばれるこの小道具は、見た目のとおり、茶葉を茶壷などに移す時に利用する小道具です。もともとは文房具だったそうで、書を墨で書いた後、半紙を墨の付いた手で汚さないために使われた道具なのだそうです。

手短にあった文房具の水注を急須として使うようになった文人文化華やかかりし頃、茶則も同様に工夫茶の道具として使われるようになったに違いありません。

茶缶と呼ばれる茶葉入れから茶葉をこぼさないように、茶壺や蓋碗に移すのは案外難しいもの。面倒くさいと、ついつい茶缶からそのまま茶葉を茶器に移してしまったり、手で一握りの茶葉を茶器に投げ入れたりと、いろんな事をして仕舞いがちですが、湿気を吸いやすい茶葉を暖めた茶器から立ちののぼる湯気に晒したり、手で握ってクラッシュさせたりするのは、できれば避けたいもの。そんな時に威力を発揮するのが、この茶則なのです。

▼ 茶則いろいろ
茶則は、様々な素材で作られ、その形もとても多様です。いくつかご紹介してみましょう。

比較的ポピュラーな形は、黒檀や紫檀で作られたスコップ型のもの。茶葉がすくい易い様に持ち手と茶葉をすくう部分が分かれています。他の茶道具とセットになっているものを中国茶専門店などでも目にすることが多いでしょう。

このタイプも良く見かけます。素材は竹。スコップ型の手の部分が短いものと考えても良いでしょう。バリエーションがいくつかあって、これなどは、極端に持ち手が短いものとなっています。

台湾などに行くと、ちょっと高級そうな中国茶専門店のショーケースの中に仕舞い込まれているのがこの手のタイプ。竹の形を大切に残しながら、丁寧に手彫りで加工されたもの。作家の方が作ったものだとそれだけで数万円もしてしまうということもあります。それだけに、気に入ったものを一本持っていると一生使うことが出きるという優れもの。 使いやすいといえば、なんといってもこのタイプ。薄くて手にも馴染みやすいのでお薦めです。これも非常に手に馴染みやすい竹製で、見た目もとてもスマート。今一番のお気に入りのタイプです。