▼ 香りを聞く
お茶の香りは、先ほどのように茶を空にした茶杯や蓮華などを使うとをしっかりと楽しむことが出来ます。このようにして香りを楽しむことを、中国では、「香りを聞く」といいます。
茶杯が冷めるにしたがって、香りの密度が高くなるように甘い香りが変化をしていきます。そんな香りの変化に静かに耳を傾けると、さまざまな表情が見えてきます。
一般的には、緑茶は新鮮で清らかかつ爽快感のある香りだといわれ、紅茶は非常に強い純粋な香りがします。花茶は清い香りが鼻をくすぐり、青茶は馥郁で、清らかかつ幽玄な香りを秘めています。
これらの香りの良し悪しを中国茶のテイスターは確実に嗅ぐ分けることが出きるといわれています。烟(故意に香り付けしたものは除く。)、酸、くぐもった香りなど、茶葉にはあってはならないといわれ、茶葉を品茶するときの一つの重要な要素にもなっています。
▼ 聞香杯マジック
台湾では、以前から、この香りを楽しむためのだけに特別な茶杯が作られました。これを「聞香杯(もんこうはい)」といいます。細長く、あるいは先がすぼまって、香りが逃げにくいようになっています。茶を聞香杯に注いだら、そのまま飲杯に茶を移して、空の聞香杯で茶の香りを楽しみます。じっくりと、しばらく聞香杯の香りの変化を堪能してみてくださいね。温度が冷めるにしたがって、どんどん変化して、それはすばらしい香りを堪能できることでしょう。
こんな香りをからめとるための茶杯を考えた台湾の人は、きっと、香りと真剣に向かい合っていたのでしょうね。貴方も是非、中国茶の香りの魅力、試してみてください。
香りに興味をもたれたら、さらに追求してみてください。
▼ 聞香杯ギャラリー(ありさんのサイト)
▼ 聞香杯を買う(楽工房)
▼ 聞香杯に関する雑文 1 2