野点の楽しさ♪
栗ごはんに茸の炭火焼、そんな秋のご馳走に舌鼓したあとは、のんびりと青空の下で、お茶を楽しみましょう。
野外で茶を淹れることを「野点」といいます。中国茶でも、野点は楽しめるのです。車だったら、凝った道具も運べてしまいますが、野点はいかに手軽な道具でお茶を楽しめるかということも基本の一つ。まずは、最低限必要な茶壷、茶杯をベースに、手軽なものを選びましょう。ただし、目一杯おいしい茶葉を忘れずに。
一度、「野点だってちゃんとした茶器できちんと淹れたい!」と思い、煮水器から茶盤、茶船など、普段家で使っているそのままのフルセットを持ちこんだことがあるのですが、野点の時こそは、本当に手軽な道具だてを考えた方が良いということを、そのとき実感しました。何故ならば、そのときにお茶友達が持ち込んだ茶器のセットがめちゃくちゃシンプルで、格好良かったからです。
彼女は、小さな茶壷、茶船に見立てた中国の磁器製の硯、茶海代わりの日本茶の茶器、白磁の小さな茶杯を5つ。茶盂は、手のひらにすっぽり収まるぐらいの金属製の鉢。それらを地面に敷いたオリエンタルな敷物の上に並べただけというものでした。 しかもそれらの茶器と茶葉は、籐で編んだ中国のバスケットの中にすっぽりと収まるようになっているのです。コンパクトで美しい。野点の基本はこれしかないねと、すっかり感心してしまいました。高級な茶器をそろえる必要はまったくなく、自分の気に入った小物たちで、こうやって茶を入れることが出来るのです。それが、野点の基本ではないかと、最近は思っています。
このとき僕が持ちこんだセットの巨大過ぎること・・・。とても格好悪かったです。(笑)お茶を何気なく楽しむ。時には道具立てに凝ることも必要ですが、時には青空の下、何も考えずにお茶だけを楽しむ。マニュアルどおりとかまったくの自己流もいいのだけれど、もうすこし、TPOを身につけて見たいものですね。
なにはともあれ、秋の1日、おいしい秋の味覚を満喫して、さらに極上の旬のお茶を楽しむ。そんな贅沢な一時をすごしたいものです。♪
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