第六作目は、聴茶6「一筐茶葉 一筐歌」。中国各地で茶摘みの時に唄われる採茶謡:湘江茶歌、蜀山茶謡、茶山姐妹、茶郎夢、洞庭茶歌などをモチーフに、心地よい音に仕上げられた8曲です。春の茶畑を歩き回っているような気分にさせてくれるこれらの曲は、このシリーズ最大の傑作だと思います。
そして最後に聴茶7の「奉茶」。「奉茶」とはいわゆる「お茶をどうぞ召しあがれ」という心を表現した曲なのだそうで、このCDでは、お茶を点てる人、飲む人の心を題材にした曲が納められています。一番最後に「茶悟 Expressions」という曲名であるのが何ともほほえましいのですが、心静かに、豊かな時間の中でお茶を楽しむにはもってこいのCDとなっています。
奉茶(左)、茶道(右)
この「閑情聴茶」シリーズ以外にも、茶道的精神と音楽を結合した「茶道 Cha Ta, The way of tea」というCDも発売されていますし、お茶をモチーフにしていなくても、お茶を飲むときにぴったりのCDが沢山発売されています。もし、台湾や中国に旅行されたときに、こんな「お茶の時間のためのCD」を見つけてみるのも楽しいかもしれませんね。