まず最初にこの戦い?!に火をつけたのが、昨年「生茶」をヒットさせたキリンビバレッジ。ウーロン茶の新製品を2001年3月下旬に投入し、そのCMに井上陽水氏を起用することを発表し話題になりました。そのお茶の名前は「聞茶(ききちゃ)」。聞茶とは、香りをかいで茶の品質や銘柄を判断するという意味と、茶の味を飲み分けると言う意味があります。そもそも、宋の時代に闘茶というのが行われたのですが、その流れで、茶の良さを楽しんでもらおうというポリシーのお茶だといえるでしょう。ベースになっているのはどうやら濃い中国・福建省のウーロン茶と香りの豊かな台湾のウーロン茶のブレンドのようです。
一方、それに対抗するかのように2001年3月13日に新製品を投入したのがサントリー。たまたま今朝道端で試供品を配っているのをもらって飲んでみました。このお茶は「熟茶(じゅくちゃ)」。微生物により発酵・熟成させた茶葉、「熟茶」を使い、「三煎、二層抽出」という新開発の方法で抽出することで、「うまみがあるのに渋くない」という味覚をPRしています。いわゆるポーレー茶のようなお茶で、その成分「熟成茶重合カテキン」の効果を売りにしていますね。
他にも、伊藤園の「金の烏龍茶かがやき」ASAHI飲料の「優」、「鉄観音」、「プーアール」、コカコーラの「煌」など、他メーカーからも既に中国茶ベースの清涼飲料が発売されており、この分野の競争は、今後ますます激化しそうな雰囲気ですね。