ドイツビールに合わせたチーズやハム
クラブ ド サントノーレの第3回目のセミナー「ZOPFに学ぶもの作り、人作り、店作り」の後、ミニパーティがあり、参加者はそこで実際にZOPFに学ぶパン作りでレポートした4品のパンとFixing、チーズなどをさまざまに組み合わせて味わいました。
自由に組合せを楽しむ立食スタイル |
ヨーグルトライ |
Zバゲット |
フリュイ |
バターロール |
毎回チーズプロフェショナルによってセレクトされるチーズ。今回はドイツビールに合わせた5種類が並びました。
本日のチーズ
プティブリポワブル(黒胡椒をまぶした白カビタイプ)
スティルトンPDO(イギリスの青カビタイプ)
クロタン ド シャヴィニョルAOC(白く濃厚なシェーブル)
マロワールソルベAOC(個性的なウォッシュ)
ボーフォールAOC(甘味とコクのある圧搾タイプ)
ブルーベリー、クランベリー、クルミ入りのフリュイは、前述のハーモニッシュの親みたいなもの。こちらは最初からチーズが入らない分、いろいろなチーズと合わせられます。ドライフルーツとナッツのパンはチーズとの相性が抜群です。
パンをFixingと合わせて愉しむ
パンにつけて食べるジャムやペースト、リエット類のことをZOPFではFixingと呼んでいます。パーティで出されたFixingを右上から時計回りにご説明しましょう。Fixing
黒糖とラム酒のスイートなバター
マッシュルーム
フレッシュのマッシュルーム、隠し味に炒め玉ねぎのバター
レバーペースト
若鶏のレバーを野菜、白ワインと煮て生クリーム、バターを加えたクセのなく食べやすいレバーペースト。開店以来一日も休まず作り続けているそうです。「継続していく姿勢こそパン屋に必要なことだと思います」とりえさん。
バター
カルピスの無塩バターとよつ葉の有塩バター
セミドライトマト
プチトマトでつくるオニオン、ガーリックの利いたセミドライトマト
バジルと松の実のバター
バジルの色と香りが爽やか。ガーリック風味
サラミとくるみ
バゲットに合うクリームチーズ
豚のリエット
豚肉と香草を煮崩して背脂で固めた粗いペースト
黒オリーブバター
アンチョビを隠し味に黒オリーブを練りこんだバター
パーティのテーブルセッティング
おいしいパンを作り、販売する人にとって、パンと相性のよいチーズや今回のFixingのような食材の知識を深めることは、とても大切なことだと思います。また、わたしがクラブ ド サントノーレのセミナーで毎回思うのは、テーブルセッティングの美しさです。紙皿や使い捨てのカトラリーを使う簡易パーティであっても、食業界で働く女性ならではのセンスがあります。
今回は自分のグラスが行方不明にならないようにグラスマーカーが配られましたが、それは前回の参加者の意見をクラブ側で取り入れ、手づくりしたものでした。
クラブ ド サントノーレのセミナー後のパーティはただの懇親会ではなく、こうした気づきの場でもあるようです。
連載でレポートした今回のセミナー、「ZOPFに学ぶもの作り、人作り、店作り」いかがでしたか。人気のパン屋さんの魅力的なパンとそのパンをおいしく食べるための環境づくりについて、セミナーで講師である伊原やすともさんとりえさんが語られたことをなるべく詳細にご紹介しました。
ZOPFは何度も取材させていただいているパン屋さんですが、お話をお聞きするたびに新鮮な感動をおぼえます。これからも取材を続けていきたいと思います。
手づくりのグラスマーカー。名前を書いて自分のグラスのステムにつける。
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クラブ ド サントノーレ
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【第二回】いがらしろみさんに学ぶ
【第三回】ZOPFに学ぶ
【第四回】松原裕吉さん、柴田知美さんに学ぶ