パン/パン業界情報、イベント

第15回アメリカンベーキングセミナー(2ページ目)

ベーカリーワールドカップのかつての優勝チームに所属していたスイス出身のシェフ、ロバート・ジョリン氏によるイチジク、クルミ、レーズンを使った12種類のパンと焼き菓子の実演講習会をレポートしました。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

クルミのパンと焼き菓子


Laminated Walnut Loaves
■ウォルナッツのコーヒーケーキ

コーヒーケーキとはコーヒーに合うアイテムのこと。カスタードの入ったウォルナッツシナモンペーストを巻き込んだデニッシュタイプのパンです。
左は筒状にしたものに切れ込みを入れていき、左右に倒して広げたもの。右は2枚の円形の生地でペーストを挟んだもので、まわりに切れ込みをいれ、ひねって重ねていったもの。

Walnut Apple Loaf
with Cinnamon Streusel
■シナモン風味のウォルナッツ&アップルケーキ

ケーキにサンドしたりんごはレモン汁を振っただけのもので、その下にはケーキのトッピングに使っているシュトロイゼルを敷いてあります。シュトロイゼルはクルミ、ブラウンシュガー、グラニュー糖、シナモン、小麦粉、バターなどをフードプロセッサーにかけたそぼろで、冷凍しておけます。

Walnuts and Three Cheese Rolls
■ウォルナッツと3種類のチーズロール

グリーンと黒のオリーブの入ったチーズのパン。粉末のパルミジャーノ・レッジャーノ、すりつぶしたペコリーノ・ロマーノ、サイコロ状に切ったグリュイエール。それぞれのチーズが溶けあってこうばしくなります。
塩漬けの肉料理やスープとあわせて。

イチジクとクルミとレーズンのコンビネーション


Raisin-Fig Oatmeal Bars
■レーズンとフィッグのオートミールバー

オートミールも健康に良いとされる注目アイテム。オートミール35%と全粒粉65%の生地にバターと卵、ブラウンシュガーも入り、レーズンとイチジクの蜂蜜煮を挟んでいます。生地は冷蔵や冷凍にしておいて後で焼くこともできます。

Raisin-Walnut Custard Buns
■レーズンとウォルナッツのカスタードパン

クルミとレーズンとカスタードクリームで作ったフィリングを巻き込み、仕上げにはアプリコットジャムとホンダンをかけた菓子パン。

Laminated Fig and Walnut Panettone
■フィッグとウォルナッツのパネトーネ

成形の仕方に特徴があるパン。6cmの正方形の生地(30g)を3枚を1組とし、ひとつにクルミを包み、その上にイチジクを包んだ生地を置き、その上にプレーンを重ねて、角を引っ張って内側に折り、丸くまとめて紙ケースに入れています。これは均等にフルーツが入る方法です。

以上12種類のパンと焼き菓子が紹介されました。

イチジク、クルミ、レーズンは最近の健康志向にも合った使い道の広い素材ですが、消費者の嗜好は時代で移り変わるので、新しいアイディアで紹介することも大切です。
ジョリン氏は、いろいろな国のテイストを取り入れていました。シナモンやブラウンシュガーを使ったアメリカのママの味のような素朴さとヨーロッパのペストリーシェフの繊細さが両方備わっているところも魅力的でした。

←レーズンのパン、イチジクのパンと焼き菓子
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