讃岐の旅2010年 須崎食料品店 うどんの文字も店名の看板もない須崎食料品店2009年12月にも訪問したがその時には、雑貨店の方でうどん玉(70円だったような記憶)を買って自分の丼に入れて醤油をかけて食べた。しかしいろいろ調べてみたら午前中は製麺所エリアで茹で立てうどんが食べられるということがわかった。2010年改めて2度ほど出直して食べる。驚きの空間店の外見はどう見てもうどん屋、製麺所には見えない。もちろん看板もなく、案内板もない。そもそも店の名前も表には書いてない。農村の雑貨屋さん、食料品店の雰囲気。朝8時30分頃到着。店に入り「うどん食べられますか」と聞くと店の右手のドアを教えられる。奥に進むと厨房が有る。製麺機、釜、洗い場、踏み場。そして作業台か冷蔵庫の天板を利用したテーブル。テーブルの上には割り箸、コネギとショウガとおろし器具。市販の濃縮うどん汁がある。製麺所らしい蒸篭と玉取りの様子運良く釜がもうすぐ上がるところ。持参したどんぶりに釜抜きを入れてもらう。熱々の釜抜きのうどん持参しただし醤油をそのままかけて、刻んでくれてあったコネギを薬味に添える。かなり太目だが釜から抜いたばかりのうどんはもっちりとして風味も良い。今まであまり経験のしたことのない味わいだ。熱いのだがズルズルといくらでも入りそうだ。この時点で釜玉にしたら美味いだろうなぁと思う。店の人がうどんを冷水で締めて蒸篭に並べ始める。締められたうどんはピカピカのツヤツヤ。見るからにこちらも食べてねと言われているようで・・・すかさず締めたうどんを1玉お替り。あまりにおいしそうで写真を撮るのも忘れて啜りこむ。(笑)冷水で締められて弾力アップ。太目のうどんのエッジの切れ味。うーん参った。積んである小麦粉の袋を見ると日清製粉の特雀。当然○に香の字も入っている。私の知る限り特雀の理想形と断言してもよいだろう。(もう一軒推薦店は有るが・・・)2杯食べて240円。一杯120円の至福の時間が得られる。二日目は釜玉そして翌朝も訪問。まずは玉子を持参して釜玉。考えたらお店で玉子も売っているのでそちらで買うべきだった。玉子を加えた釜玉うどん釜玉に持参した醤油をかけてまずはズルズルと啜る。ふんわりとしたうどんに玉子が絶妙に絡み想像していたよりもはるかに美味い。このまま何杯もいけそうだが自制して次は締めたうどんを1玉。こちらも醤油とコネギで。うどんに味が乗っているというか味が濃いというか・・・口も歯も喉も喜び、当然のようにあっという間に完食。1玉が讃岐基準としては非常に大きく、「食べた!」という感激が強い。一般店の1玉に相当する分量があるとみた。次もうどん店に行かれる方はご注意。でも美味しいと思ったお店で満足するまで食べるのも幸せの極致かも。このお店はうどん店というよりは製麺所を持つ食料品店。この店の主と思われるおばあさんにたずねるとおばあさんが嫁に来た50年前より以前から飲食店をしていたという。その名残でうどんの玉売りをメインでしているという。蒸篭単位(たぶん20玉)での注文が近隣から来ている。蒸篭単位で引き取りに来るお客さんも多いようだ。それにしても・・・驚きの外観、店内、そしてうどんの美味さ。驚くべき讃岐の底力である。須崎食料品店住所:香川県三豊市高瀬町上麻3778営業:7:00~20:00(うどんは9時から12時)定休:無休電話:0875-74-6245※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。