さぬきや新店舗待望久しく待ち望んでいた人が多いに違いない。さぬきやが完全復活した。2004年2月名残を惜しむお客さんたちに見送られるようにさぬきやの旧店舗は取り壊された。そのあとに新ビルが建てられた。予定よりかなり工事が遅れて建物が完成したのは2004年12月に入ってからだ。 銘酒のディスプレイ2004年12月よりテスト営業をはじめたが営業時間が数時間という形でなかなか前の営業形態の完全復活なっていなかった。やっと新店舗での営業形態も落ち着いたようなのでメニューや新しい試みなど紹介してみたい。さぬきやの特徴環七の高円寺外回りに位置するさぬきやは都内では老舗といえる讃岐うどん店だ。40年以上続く讃岐うどんの草分け的お店である。長らくメディアには出ない取材拒否店で知る人ぞ知る隠れ家的うどんとお酒の店だった。馴初めさぬきうどん偏愛(マニアックス)取材の時に偵察というか食べに行ってはまったうどんだった。一言で言えばいまだかって食べたことがないうどんだった。蓮見が惚れたもりうどん仕事帰りに立ち寄って定番のもりうどんを注文。どんぶりに盛られたうどんは表面にかすかなえくぼがあるしんなりつやつやピカピカうどん。つゆは冷え冷えで小さな丼。ネギは色白なナガネギ。一口うどんだけをつまんですすりこむとこれに味がある。意外と思われるかもしれないが麦の香りというよりうどんとしての旨みが有る。かすかな塩気と口内快感といえるような優しい弾力。強く押し返してくる剛麺ではなく、やさしいやさしい脱力するような弾力なのだ。あぁこれは!と惚れる。一目ぼれならぬ、一口惚れ。この店を載せずして関東エリアのうどんガイド本にはなり得ないと何度も通って掲載の許諾をもらう。常連さんや普段の営業ペースを考えてなかなかよい返事をもらえなかったのが印象に残っている。新店舗檜のカウンター普通なら仮店舗で営業を続けると思うのだが、充電期間とした1年だった。讃岐での食べ歩きや食材、食器の研究など充実した期間であったようだ。若主人が理想の店として設計した店舗はいろいろなこだわりと工夫がある。内装イメージは旅先の伊万里で出会った柿右衛門窯のショールームだ。淡いピンクを基調とした壁の内装。寿司屋かと思う長いカウンターは以前の店のイメージを残しているが、このカウンターの素材が凄い。檜の一枚物です。これだけでも自慢になるカウンターだ。清潔感のあるシンプルな店内で寛げる。こだわりは水を作るシステム。水道水を成分やペーハーまで完璧にコントロールする設備を導入したそうだ。うどんに使う水、ダシを仕込む水、うどんを洗う水。潤沢に使える設備にしたようだ。メニュー二色うどん定番のもりうどんは久しぶりに食べれば以前の印象と変わらない。やさしいコシは健在。よく伸びるうどんはやはりさぬきや独特のものである。このうどんをベースとした創作系の手の込んだ料理系メニューも健在。人気のごまだれうどんはクリーミーなごまだれがうどんとよく合う。醤油ベースの汁とごまだれの2つ楽しめる二色うどんは一押し。ニンニクスープの地鶏煮込みうどん季節によって限定メニューも出る予定だ。特に野菜は素材として面白く、いろ楽しい話が聞ける。『やまのいも』を使ったやまかけなどは他とは違ったくふうがしてあるかも。人気の舞茸クリームうどんや、地鶏煮込みうどんはパスタ感覚の一品として楽しめる。料理としての完成度が高い。お酒と料理オードブル試作今後は新設した個室を利用したうどん会席料理にも意欲を燃やしている。コース料理の一部試作品もいただいたが彩りもよく意気込みも感じられる。利酒師の若旦那に相談すると相性の良い酒と料理が選べるだろう。野菜をはじめとした食材に精通している若主人はその知識を生かしたメニュー作りが得意。常に良いものを選んで提供してくれる信頼感がある。気楽に相談したい。【さぬきやDATA】 美味いネギと油揚げの組み合わせ東京都杉並区高円寺南4-38-7電話:03-3314-4488営業時間 18時頃-23時頃定休日 日曜日祝日は営業します。yahoo!地図情報 さぬきや周辺舞茸クリームうどん主なメニュー●温かいうどんかけうどん 600円きざみうどん 650円玉子とじうどん 650円きつねうどん 700円源平うどん 800円天ぷらうどん 850円天とじうどん 900円地鶏煮込みうどん 1000円カレーうどん 1100円鍋焼うどん 1200円霜降り和牛うどん 1200円季節限定舞茸クリームうどん 1200円(季節限定品)木の葉型海老の天てんもり●冷たいうどんもりうどん 600円おろしうどん 750円天もりうどん 850円やまかけうどん 950円二色うどん 950円ごまだれうどん 950円驚異的ねばりのやまかけ大盛 200円めんのお替り 300円●ご飯もの半天丼 400円玉子丼 650円天丼 800円天玉丼 900円特選肉丼 1100円ライス 200円旧店舗の時の記事メニューや価格は変更されることがあります。また試作レベルの料理もありますので変更の有った場合はご容赦ください。※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。