地元の人気店か

平日ながら店内は程よく満席で、いくつかの席は空いては埋まり、適度な賑やかさに包まれている。予約しないと入れなかったか。内装はなんとなくファミレス的でシックな雰囲気との対極にあるが、ところどころにフランスのエスプリを感じさせる小物が並ぶ。カジュアルフレンチと謳ってはいるが、料理を見る限りカジュアルなのは値段だけで、皿の上は見事なほど素材を活かしきったフランス料理の世界が堪能できる。そして、そのギャップがとても嬉しい。混みあう理由がよくわかる。

魚主体のコースのほか、この時期の限定メニューである苺のスペシャルコースのメインディッシュを追加注文。ワインはデカンタで赤白を。

魚介類の盛り合わせは、スモークされた白身の魚、ホタテ、サーモン、エビなどが小さく盛られ、それぞれに異なるドレッシングが添えられる。ピンクのヴィネグレットはビーツで色づけされたもの。一つひとつの素材が丁寧に仕込まれ、料理として程よい調和を醸し出す。調理場でのひと工夫を盛り込んだ仕事ぶりが見て取れる料理だ。
前菜
素材に対し異なるヴィネグレットでアクセントをつけている

館山の海の幸がバランスよく盛られた前菜の次はカボチャのポタージュ。濃厚な味わいに飽きがくると思いきや、いともあっさりと一気に食べ進む。カボチャ系はあまり得意ではないのだが、品質のいいカボチャを丁寧に裏漉しし、濃厚さと程よい甘さを実現したのはホテルオークラで培った技術にほかならないだろう。
カボチャのスープ
濃厚な味わいが楽しめる

次のメインディッシュは3種類の鯛が登場だ。