今、撮影で使われる伸び盛りのレストラン。
新しいロケ地として人気上昇中の「カフェ スペーラ」。 |
シリーズ初「ドラマで使われたレストラン永久保存版1!」でご紹介した、撮影で使われるレストランの4強。
約2年前になりますが、その頃は「ロビンズクラブ」「Lawry’s The Prime Rib,Tokyo」「レストラン SYMPOSION」「Q.E.D.CLUB」など、ゴージャスで見栄えのするレストランが隆盛を誇っていました。
そんな最強組も、時の流れとともに徐々に様変わりしています。それは、カジュアルへの移行。
中でもここ最近、特に目を見張るのが、外苑イチョウ並木沿いにある「カフェ スペーラ」。明治記念館グループが経営する、グリル料理中心のレストランです。
ここは、2007年10月~12月のクールでは、『暴れん坊ママ』や『働きマン』などで、その前のクールでは『肩越しの恋人』や『ファースト・キス』などでも使われました。
以前はこの辺りの洋食系レストランと言えば、KIHACHIグループの「セラン」しかなかったのですが、「カフェ スペーラ」ができてからというもの、新しいスポットの新鮮な強みもあり、その輝かしいロケ地としての栄光を「セラン」が譲り渡している感じです。
“いかにも”がドラマを印象づける上手なカフェの使い方。
『働きマン』の速水もこみちさんのシーンで使われた「茶亭 羽當」。 |
この他、時折見かけるようになったのが、中目黒の「串若丸」や東銀座の「スワンカフェ」&「スワンベーカリー」。「串若丸」は『働きマン』や『ファースト・キス』などで、「スワンカフェ」&「スワンベーカリー」は、同じく『働きマン』や『ホタルノヒカリ』などでお目見えしています。
また、今回使い方がうまいなーと思ったのは、カフェ群。
たとえば、『働きマン』ではいかにも編集者が取材で利用しそうな「青山壹番館」「茶亭 羽當」を、『ジョシデカ』ではいかにも刑事がタレコミ屋から情報収集しそうな「名曲喫茶ライオン」を、そして『オトコの子育て』ではいかにも若い男女が待ち合わせしそうな「MARKTcafe(マルクト カフェ)」「SPOON BREAD(スプーンブレッド)」「カフェジジ」を。この“いかにも”といった感じが、ドラマのシチュエーションを色濃く印象付けていたのは間違いありません。
大竹しのぶさん使用のレストランを明石家さんまさんも使用。
「カフェ スペーラ」ができるまで長きに渡りロケ地として定着していた「セラン」。今も変わらず素敵なレストランです。 |
そんな中、前ページでもふれましたが、ちょっとおもしろかったのが、以前『冗談じゃない!』の大竹しのぶさんのシーンで使われていたレストランを、今回『ハタチの恋人』の明石家さんまさんのシーンでなぞるように使っていたこと。
それは、「ラフェ・クレール」と「オレゴン バー&グリル」。どちらも、「月の蔵銀座店」や「タストヴァン青山」同様、ゴージャスorカジュアルの流行にあまり左右されず、定期的にドラマに登場するレストランです。最もお相手は、大竹しのぶさんが織田裕二さん、明石家さんまさんが森下愛子さんでしたが。
また現在のところ、安定した人気を誇るホテルは、やはり早稲田の「リーガロイヤルホテル東京」「アジュール竹芝」「アパホテル&リゾート 東京ベイ幕張」の3つ。披露宴や式典の会場として、バンケットやロビーが頻繁に映し出されています。
また、今後露出がさらに増えると思われるのは、「つきじ治作」。一見、ドラマの撮影に対応しそうにない、半世紀を越えた伝統の技が光る日本料理店なのですが、今回も『有閑倶楽部』や『働きマン』などで、その歴史ある佇まいをしっとりと魅せてくれています。
次ページでは、昨今のドラマに見られる撮影時の3つの法則をご紹介します!