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誰かゲームをオンラインに接続してください(3ページ目)

今やどのゲームハードもオンラインサービスを展開しています。オンラインでのビジネスは、ゲーム業界に新たな可能性をもたらします。しかし、サービス拡大には、まだ大きな問題も残っています。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

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接続してあげる誰かが必要かもしれない

Wiiは2009年8月1日にモンスターハンター3が発売されます。この、オンラインマルチプレイを売りにしたキラータイトルが発売されるタイミングで、ユーザーのオンライン接続を促進する手立てが欲しいものですね(イラスト 橋本モチチ)もちろん既に、色んな方法でユーザーの負担を減らす試みはされています。そのうちの1つに、Wiiでは、Wiiネット接続できる人ができない人を手助けして500Wiiポイントを両方がもらえるキャンペーン(以下手助けポイントキャンペーン)、というのを2009年3月26日から実施しています。名前のまんまのキャンペーンで、Wiiの接続ができない人を手伝ってあげて、それを登録すると、手伝った人も手伝ってもらった人も任天堂から500Wiiポイントがプレゼントされるというものです。

このキャンペーンは今までのオンライン接続を増やす為の試みとは大きく違っています。今までは、例えば、AOSSや無線らくらくスタートといった、無線LANの設定を簡略化するシステムを導入したり、Webサイトでトラブルシューティングを充実させたりといった、ユーザーが自分で接続できるようになる、その手助けをするという発想でした。

手助けポイントキャンペーンは、ポイントあげるから知ってる人が教えてあげて、という姿勢です。このキャンペーンがどれほどの効果をあげるのか、ユーザー同士で教えあうということがうまくいくのかというのはまだ分かりませんが、知っている人が知らない人を助けてあげる、というのは正しいような気がします。

というのも、オンライン接続のトラブルというのは、ユーザーがどういうオンライン環境を用意しているのか、回線は何でプロバイダはどこでルータは何を使っていてどんな設定をしているのか、そういったことで変わってしまうからです。同じハードであれば同じようにソフトが遊べてトラブルも同じようなことが起こるという、コンシューマーゲームハード的な、均質なサービスの提供という考え方では対処しきれないわけです。そういった様々な状況に対応する為には、前述の通り、たくさんの知識を必要としてしまいます。それは、気軽に遊べるゲームという娯楽とは、かけ離れたものになっていってしまいます。

じゃあ誰が、たくさんの知識を持って様々なトラブルに対応するのか、という話です。ゲーム業界はオンラインによってビジネスに大きな可能性を持つことができます。でもその前に、誰がゲームをオンラインに接続するのか、考える必要があるかもしれません。

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