テーマパークや商店街で活用されるDS
時雨殿では、床に一面映像パネルがしきつめられ、DSにナビゲートされて巨大カルタを楽しむことができます |
また、日本橋ではDSを使って観光案内をするという実験が、2007年1月15日から行われました。日本橋観光まちナビというDS専用ソフトを使って日本橋の観光案内をしようという試みです。現在は実験段階ですが、日本橋高島屋など数箇所に日本橋観光まちナビを搭載したDSが設置され、日本橋を訪れる観光客などに触ってもらい、活用されました。
この他にも病院や学校で患者さんや子供達に脳トレを貸し出すような試みは、各地で度々なされています。DSは、今までのゲームの枠組みを越えて、社会の役に立つ道具になってきているといってもいいぐらい、様々な場所で使われるようになりました。
ゲームハードの新しい可能性
さて、DSを中心にゲームの新しい役割についてお話してきましたが、最後にPLAYSTATION3(以下PS3)について、ゲームハードの可能性を広げるようなお話があるので、ご紹介させていただきたいと思います。2007年3月22日に行われたPS3(以下PS3)のアップデートで、Folding@Homeを支援するアプリケーションが配布されました。Folding@Homeとは、医療の発展の為に世界中にあるパソコンの余剰能力をインターネットを通じて使い、タンパク質を解析するというプロジェクトです。既に世界中にある100万台以上のパソコンがこの計算を行い、癌やアルツハイマーに役立つ解析を行っています。
今回リリースされたアプリケーションは、PS3でFolding@Homeに参加する為のもので、これをダウンロードすることによって、PS3に搭載されている高性能CPUであるCellを使ってタンパク質の解析を行うことができるようになります。つまりPS3ユーザーはゲームを楽しむだけではなく、同時に、医療発展の為のボランティアにまで参加できるようになるわけです。
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PS3の頭脳 Cellを知ろう(AllAboutゲーム業界ニュース)
DSやPS3はゲームというエンターテイメントの為に、様々な工夫がなされ、あるいは最新の技術が使われて作られています。これらが、ゲームに留まらず、様々なツールになり、社会の中で役に立っていくということは私達ユーザーにとっても何か誇らしい気がしますね。ゲームが娯楽として世に広まり、それが多様な形で社会貢献していければ、とてもいい形で発展していけるのではないでしょうか。