「いまさら始めても……」なんてことはない
「この体格でよく走れる!」と驚くような立派な体格のランナーが海外ではだくさんフルを走っている |
結論から言えば、やらないよりやったほうがよい、という一言に尽きます。そして、「私なんかいまさら始めても……」ということはありません。「始めたが吉日」です。
週1、2回では効果をなかなか実感できない
テレビを見てちょっとやる気を起こした、ほぼメタボ一歩手前という59歳の女性から相談を受けました。毎日はやることはできないけど、週末だけやってみようと思うのだが、というのです。ほとんど運動の経験なし、時たま誘われていく3~4時間の里山歩きでも、いつもグループから遅れてしまうという方です。週に1~2回30分超スロージョグでは、なかなか効果を実感できないと思われます。効果が実感できないとたいてい続きません。最初はわずかな運動量でも、効果が実感されると次第にやる気が湧いて、より積極的に取り組むようになるもの。といって超スロージョギングとはいえ、週末にまとめて1週間分の2~3時間は走れないでしょう。もし無理してやれば、筋肉痛を起こしてやはり継続する気がなくなるおそれがあります。
歩きでもいいから始める。ちょっとだけ走りを入れて
そこで、私はとりあえずウォーキングをすすめました。走らなくて可。そのかわり距離は8kmほどで、なるべく腕を振って速く歩くこと。もし、最後まで力が残っているようなら最後の100mだけでも走りなさい、ということで始めてもらいました。やはり、最初の2回ぐらいはとても走るどころではなかったようですが、歩くにしてもタイムが縮まり興味を持ったようです。2回目には200~300mですが走ってもみたようです。3回目には、途切れ途切れでいいのでトータル1kmぐらいは走るようにしてもらいました。これもなんとかクリアできました。4回目から距離を10kmにしたのですが、途中連続で2km走れるようになりました。
そこから毎回1kmずつ走る距離が伸び、直近では5kmちょっと、すなわち半分以上を走ったそうです。
走ったり歩いたりで、10km1時間25分に到達
歩く速さで走ればいいと指示したのですが、走りに慣れると次第にスピードも上がるようになり、所要時間もはじめは8kmを1時間45分ぐらいだったのが、10kmで1時間25分以内に短縮しています。この時間短縮も本人には励みになっているようです。この距離ではまだ目に見えて体重が減少、というわけにはいかないですが、体そのものは変化してきているといってよいでしょう。体の筋骨も心臓の働きも走るという動きに慣れてきているはずです。