ジョギング・マラソン/東京マラソン徹底解説&レポート

東京マラソンを契機に「突然死」の再認識を(4ページ目)

松村邦洋さんが東京マラソンで倒れたニュースは、マラソンにつきまとう突然死の危険を思い起こさせました。これから気温が高くなるにつれて危険も増します。しっかり突然死の予防法を認識しましょう。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

事故予防のためのチェック事項

こうした事故を防ぐために、次のことを心掛けてください。

・安全な心拍数の範囲内の運動にとどめる。ハートレイトモニターの使用が役に立つ
・走る前から水分補給を心掛ける
・十分にウォーミングアップを行う
・ラストスパートしない
・ゴール後すぐに立ち止まらず、ジョグしたり屈伸運動を繰り返すというクーリングダウンを行う
・体調が悪いときは勇気をもって棄権する
・寝不足、前日の深酒は危険
・気候が悪いとき(風がなく蒸し暑い時が最悪)は特に体調の変化に注意する

無理は禁物、頑張りすぎないこと

松村さんは、テレビの仕事で参加していました。スタート前の体調を知るべくもありませんが、体調が悪くても出場せざるを得ず、簡単に棄権できない立場だったろうと推測されます。

高校陸上部顧問の先生からこんな話を聞いたことがあります。男子生徒は、引き留めないと頑張りすぎて倒れてしまうことがあるので注意が必要だが、女子生徒は叱咤激励しても防御反応が働いて極限まで無理しないから安心というのです。

これは一種の母性本能なのかと思いますが、うなずける話ではあります。しかし、女子選手の突然死がないわけではありません。安全のためには頑張りすぎないこと、という教訓のたとえ話に出しました。

マラソンはお祭りではない

健康は自分持ちですが、マラソンにおいても同じことです。たいへんなことをするわけですから、それだけ自分の体と対話して実行していただきたいと思います。マラソンがブームのようになっていますが、お祭りに参加するのとはわけが違うということを念頭に置いて楽しみましょう。



<関連リンク>
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