ムネオ先生、苦しいときは「選挙より楽だ」
札幌マラソンにも出場。楽しそうに走ってます |
ムネオ先生:それは一つにはね、人生はマラソンと一緒だなと(感じるからですね)。いいとき、悪いときがありますよ。例えば苦しいときがありますよ。でも私はね、マラソンを走っているとき自分に言い聞かせるんですよ。「選挙より楽だ」って。選挙の思いをすれば、マラソンは楽だ、ってね。
東京マラソンを走るきっかけになったのはね、一つは東京オリンピック誘致に向けて少しでも盛り上げたいという気持ちがあったのと同時にね、私は平成15年10月にガン宣告されましてね、「人生終わった」と思ったんですよ。
ガイド:ショックだったでしょうね。
ムネオ先生:ショックでした。その時の選挙も出馬を断念するんです。そしたらね、たくさんのガン患者の方から激励の手紙やメールが来ましたよ。「先生、私もガンです。しかし先生、ガンは怖くありません。とにかく早く手術してお医者さんの言うとおりにするのが一番です」というのがありましたね。一番辛かったのは「先生、私もガンであとは時間との戦いです。私に与えられた時間は限られています。しかし先生、せっかくいただいた命です。私は最後まで頑張って生きていきます」という手紙もたくさんもらったですね。勇気がわきましたよ。ああ、もっともっと辛い人がいるなと思ってね。まだまだ自分は幸せだと思って……。それで、手術を受けてね。そしたら転移はない、悪性でもないということもわかってね。神様、仏様がいたと思ったです。
手術を終わって5ヶ月目に、宇佐美彰朗さん(日本マラソン名選手の1人)の東京シティマラソンに出たんですよ。それはガン患者の皆さんに、ちゃんと手当を受ければこれだけ元気になれるぞと、少しでも勇気を与えたいと思ってね、再び走り始めたですね。
ガイド:そのレースの様子は大きく報道されましたね。
ムネオ先生:そういうことでは、「先生の元気な姿を見て勇気がわきました」なんていう反響があってね。ありがたいと思ってます。