ジョギング・マラソン/ジョギング・マラソンの走り方、トレーニング

さらにキレある動きを作るトレーニング(2ページ目)

いよいよ練習も佳境に入ってきます。今回は、夏に鍛えたスタミナボディに、キレのある動きを付けようというトレーニングです。粘りをつける辛抱トレーニングと、練習やレースで重宝するペース表をつけました。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

スピードトレーニングでスピードに慣れる

■インターバルトレーニング
人間機関車の異名をとったザトペック選手が普及させたといってよい、中長距離の代表的なトレーニングです。一定距離を予定の回数回持続できるスピードで走り、心拍数が完全には下がりすぎないジョグでつなぎます。一般にはトラックを使います。これは距離がはっきりしている(ということはスピードを確認しやすい)からです。

ザトペック選手の練習法を見ると、400m×100回などという恐ろしいような練習メニューが載っています。実業団長距離女子選手のメニューなどでは、1,000m×10回(つなぎ400mジョグ)くらいが多いようですが、マラソン選手となると20~30回にもなることがあります。

多ければよいというわけではなくて、キレの良い動きを身につけたいときは1回を400~800mと短くし、タイムを目標タイム(すなわち3時間、400mあたり102秒)の90%程度(92秒前後)に設定します。スタミナ養成を目的にするときは1回の距離を1,000~1,500m程度にしてスピードは目標タイムの95%程度(すなわち400mあたり97秒前後)に設定します。

大事なことは、次第に遅くなってしまってはいけないこと。次第にタイムが落ちてしまうようなら設定タイムを下げます。最後の数回が予定より速く走れるなら設定タイムをもっと速いタイムに設定します。一般に、はじめの5回目ぐらいまでは苦しいですが、その後は案外と楽に走れるようになります(設定タイム次第ではありますが)。1、2回目は楽、3~5回目が結構苦しい、というぐらいがいいようです。

■レペティショントレーニング
一度に走る距離を1,000~3,000m程度とし、これを完全に心拍数が納まる回復期を挟んで3~5回程度行います。たとえば、3,000m-回復-2,000m-回復-1,500mとか、2,000m-回復-3,000m-回復-1,000mといったように組合わせます。これはどちらかというと乳酸発生閾値を高めるトレーニングで、3,000~10,000mのレース向けトレーニングですが、他の練習と組み合わせて合計距離を伸ばした中に組み入れれば、マラソン向けスピードトレーニングになります。心拍力を高める効果が大きいトレーニングです。

■ファルトレック
できれば多少の起伏がいくつもあるような公園での自由走でスピードを上げ下げし、右に左にバラエティ豊かにコース取りをして自在に変化をつけて走ります。トレーニングの中身を充実させるには上りでスピードを上げ、下りは緩めるといった走りをします。さまざまな筋肉を使い、体のバランスを矯正します。地形の変化に対応した走り方も身に付きます。故障の予防と、単調な練習にアクセントをつける意味で取り入れるといいでしょう。
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