オーダーメイドシューズの可能性
個々人の足の形は千差万別。左右の大きさの違いも小さくない |
既存のシューズになかなか満足できないもっとも大きな理由、それはそもそも我々の足の形が非常に複雑であるためです。良く知られているように人間の足の大きさは左右で異なります。平均で0.5cm程度の差があるともいわれているので、一般的に0.5cm刻みでラインナップされているシューズでは左右のフィット感に差が出るのは当然。
また、土踏まずを構成しているアーチと呼ばれる部分に加え、足の両幅を形作る横のアーチがあります。甲高幅広という言葉があるように、甲の高さ、幅、アーチの高さ、大きさなど、人間の足は多くの要素によって三次元的に構成されています。既存製品がなかなかフィットしないのもむべなるかな。
そうすると自分にフィットするシューズを追い求めると、最終的にはオーダーメイドのゴルフシューズになるのかもしれません。ゴルフシューズは、スイング中に横にかかる力が強く、また様々な傾斜を移動しなければならないためシューズの重要性はさらに高まります。飛びの最新ゴルフシューズ事情1でも紹介しましたが、シューズを変えることでスイングに影響を及ぼし、場合によっては調子を崩すこともあり、逆にシューズを変えたことで飛距離を伸ばすことの出来る可能性もあります。自分に合ったゴルフシューズを手にするメリットは小さくないのです。
シューズのオーダーメイドは、もともとある足型を選んで製作するセミオーダータイプのシューズを別とすると、職人さんに採寸してもらい一から木型を作ります。
しかし、前述のように三次元で複雑に構成された人間の足を二次元的なメジャーでの採寸で再現するのはなかなか大変な作業。そこには職人さんの長年の経験と勘が要求されるわけですが、微妙な足の形状を再現するため何度も木型を作り直しよりフィットしたものにしていきます。こうした木型作りに時間がかかることもあり、多くのオーダーメイドシューズは数ヶ月から半年程度の納期がかかるのが普通です。
そんな中、今回紹介する銀座大賀靴工房さんのオーダーメイドゴルフシューズは、大手スポーツメーカーでも多く使われる3Dスキャナーを導入し、ヒューマンエラーや誤差を解消し、よりフィットする木型製作を実現しています。