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楽しさ倍増!フライを巻いてみよう!その三(3ページ目)

今回は水中を舞台としたフライたちを巻いていきます。トラウトたちにアピールしてくれるパターンをいくつか紹介しましょう。

執筆者:中山 一弘

ヘアーズイヤーニンフを巻く

ヘアーズイヤーニンフはオーソドックスなニンフとして世界中で愛されているパターンだ。実際の水生昆虫とフォルムも似ているので、トラウトにとっては本物のイミテーションに近い存在といえる。マテリアルを少し変えてやるだけで、ニンフフィッシングのほとんどをカバーできるので、ここで紹介するパターンを覚えたらいろいろと試してみるとよいだろう。

今回はテールとウイングケース(羽化前の水生昆虫の羽が収まっている部分)にフェザントテールを使用したパターンを巻いてみよう。フェザントテールも様々なカラーがあるので何色か用意しておこう。その他のマテリアルはボディー材にラビットファー、リブ用のワイヤー、それとリードワイヤーというのはMSCスペシャルと同じだ。
フェザントテールのファイバーを3、4本切り出し、画像のようにフライのテール位置にとりつける。リードワイヤーを固定し、カッパーワイヤーを巻きとめておこう。
ラビットファーをスレッドによりつけ、シャンクの1/2程度まで巻き進める。なるべく細身にするには、少量できつくマテリアルをスレッドによりつけ、密に巻くようにすると上手くいく。カッパーワイヤーを一定間隔で巻き、リブを作ったらスレッドで巻きとめて余分をカットする。
ウイングケースになるフェザントテールを切り出す。画像のようにファイバーと芯を直角にしてからカットしよう。フックサイズにもよるが、今回のフライ(12番)なら5~6本程度あればオーケーだ。
切り出したフェザントテールの束の裏(光沢の無いほう)を上にしてボディーを作った端にスレッドで巻きとめる。先端がシャンクの後方に向かうようにし、隙間ができないように注意しよう。
ソラックスを作る。MSCスペシャルの要領で作ると失敗がない。ボディーが細身なのに対し、ソラックスはある程度のボリューム感を持たせるようにすることがコツだ。
先ほど取り付けたウイングケースでソラックスの上部を覆うようにカバーする。アイの後できつく巻きとめればよい。余りはキレイにカットしておこう。作業が済んだらフィニッシュしておく。
ウイングケースが被っていないソラックスからラビットファーを掻き出してやる。これで虫っぽさを演出できるのだ。カラーやフックサイズ、ウエイト量が違ういくつかのパターンを巻いておけば万能のニンフフライになるはずだ。


次回はウェットフライの世界を覗いてみましょう。お楽しみに!


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