前回「フライを自作!タイイングを始めよう!」に引き続き、フライフィッシングをはじめるための基礎講座第12回目。今回から、いよいよタイイングを実践してゆきます。

フライを巻くために絶対覚えておきたいこと

今回からいよいよタイイング編に突入するわけだが、実際に巻き始める前に練習しておいて欲しい部分がある。それは「下巻き」と「フィニッシュ」だ。これは、巻き始めと巻き終わりと受け取ってもらってもよい基本中の基本で、これがおぼつかない人にフライを巻くことはできない。と、いってもやってみればとても簡単なので、いくつかのコツを覚えてもらえればあとは練習でなんとでもなるはずだ。

では、まず巻き始めからいってみよう。用意するのは前回お伝えしたボビンスレッダーとスレッドだ。最初のうちはスレッドを若干太めの6/0にしておこう。スレッドを通したらバイスにフックをセットする。これは練習なので12番あたりで構わない。バイスにフックをセットするときはシャンク(針のまっすぐな部分)を水平になるように、そしてゲイブ(曲っている部分)に挟むのが基本。うまくセットできたらスレッドを15cmぐらい引き出し、先端を左手で持つ。アイ(シャンクの先にある輪)から1mmぐらい開けた場所に、そのままシャンクに直角にかぶせるように載せ、スレッドを手前に一回転させてみよう。そして、スレッドをシャンクの後端に向けてなるべく密になるよう回転させてゆく。スレッドの端を持っている左手を若干高い位置にしておくとやりやすいはずだ。
シャンク一杯になったら下巻きは完了。余ったスレッドをギリギリでカットすればオーケーだ。画像ぐらいにまっすぐ均一になるよう練習してみよう。慣れてくるとこれをまばらにしてみたり、シャンクの太さを調節したりできるようになる。ちなみに下巻きは、フライを作る際のマテリアルが滑らないようしているのだ。
次はフィニッシュの練習をしてみよう。下巻きをしたスレッドをアイ方向へ巻き進める。アイの近くに来たら、ハーフヒッチャーを用意する。ハーフヒッチャーの先端をスレッドの上から当て、手前をすくうように一回転させる。すると画像のように交差した輪ができるはずだ。
その輪を保ちつつ、ハーフヒッチャーの先端のくぼみでアイを包み込む。このときの差し込み加減はなるべくアイぎりぎりに浅く引っ掛けるようにするのがコツだ。
ハーフヒッチャーの形状を利用してアイ方向へ輪全体を滑らせ、シャンクに移動させる。そしてスレッドを引っ張れば輪は縮まり、一回転の固結びになる。これが「ハーフヒッチ」と呼ばれる結び方になる。一回では弱いので2、3回行っておくと頑丈になる。また、最初に作る輪を二重にすることで、より強固なハーフヒッチを作ることもできるが、スレッドが切れやすくなるので注意だ。
もうひとつのフィニッシュ方法を覚えておこう。こちらは最初のうちは難しいかもしれないが、かなり強い結びになるので是非チャレンジしてほしい。では、解説しよう。スレッドの位置は先ほどのハーフヒッチの最初と同じところになる。今度はウィップフィニッシャーを用意し、画像のように手前のくぼみを支点にスレッドを引っ掛けるようにセットする。
次にスレッドを上に移動させ、カギ状の部分へ引っ掛ける。ここまで完了したら、スレッドはシャンクの真後ろに持っていこう。
画像のようにウィップフィニッシャーのカギ状の部分から出ているスレッドをシャンクの下からすくうように回転させる。
あとはウィップフィニッシャーをくるくると4、5回転させる。器具なりに動かすとスレッドはゆっくりと後ろに向かうはずだ。ボビンスレッダーから出ているスレッドが徐々に引かれるので、抵抗にならないよう少しずつ送り出すようにしよう。
最後は最初にスレッドを掛けたくぼみからスレッドを抜き、ボビンスレッダーをゆっくりと引く。するとカギ状の部分が引っ張られるので徐々に輪を縮める。輪が小さくなったらカギを引き抜き、スレッドをきつく締めこめばフィニッシュだ。少々複雑だが確実に結べる方法なのでぜひマスターしてほしい。
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