差をつける決め手は素材と質感
|
同系色の作品は表面加工ビーズで変化をつけると◎ |
ビーズは絵画と異なり、色だけではなく素材や質感(表面加工)の違いでも、さまざまなイメージを表現することができます。人によって多少の差はあるかもしれませんが、素材・質感によってどのようなイメージを表現できるかを、下の表にまとめました。
また、同系色でまとめたい場合や、無彩色=白・黒・グレーを主役にした作品には、異なる素材や質感のビーズを組み合わせると効果的です。
■表面加工の特徴
オーロラ/AB |
もとの色に虹色の光沢が加わる。華やかさ、女性らしさが加わり、高級感やフォーマルなイメージも演出できる。紫、ピンク、青、赤と特に相性がよい。 |
ラスター |
もとの色に無色の光沢が加わり、やや白っぽく見える。明度の高い色がほしい時に有効だが、ほかのビーズよりつや感が強いので、浮かないように注意。無彩色や白を含む色とまとめやすい。有彩色の光沢を施したものは色名+ラスターで呼ばれる。 |
フロスト/つや消し/梨地/マット |
すりガラスのような風合いを持つ。やわらかい印象や涼しげな印象を出すのに有効。透明度が低い分、色みを強く感じやすいので、透明度の高いビーズと合わせるときには、やや弱めの色を選ぶとバランスがとりやすい。 |
中染/ライン |
ビーズの穴の内側に着色やメッキを施したもの。色のついている部分が少ないので、繊細で華奢な印象を与える。微妙な色調整にも便利。 |
メッキ |
金・パラジウム・ニッケルなどの金属を塗布したもの。高級感やアンティークな雰囲気を出すのに効果的。シャープな銀光沢はパラジウムメッキ、鈍い銀光沢にはニッケルメッキがよい。本金メッキのものは明るく強い金光沢があり、豪華な雰囲気を出せる。 |
メタリック |
ブロンズ、ガンメタリック、ゴールドラスターをかけたものなど金属光沢のあるビーズの総称。彫金ジュエリーに似た風合いを出せるので、高級感やシャープさを出したいときに便利。黒っぽいビーズに虹色の光沢をかけたものはアイリスや玉虫と呼んで区別することもある。紫・緑・ゴールド・赤・藍などの照り感を持つ。重厚感を出したいときや、色みと暗さを同時に加えたいときに有効。 |
ハーフコーティング |
半面だけ金属や虹色の光沢をかけたもの。スワロフスキーやチェコビーズではコーティングの色によってキャル、ヴァレンチニットなどの呼び名がつく。同じ色の光沢を持つビーズとほどよくなじむ。 |
ピカソ |
金光沢をマーブル模様にコーティングしたもの。まだら状なので、ブロンズやゴールド系となじみやすい。アンティークな風合いを出せる。 |
サテン |
ヘマタイト光沢を施したもの。もとの色よりも彩度が低くなる。色みは変えずに落ち着きがほしいときに便利。 |
※上記はビーズ加工の一部です。また、メーカーやビーズによって名称の異なる場合もあります。
■素材の特徴
ガラス |
透明・半透明・不透明があり、不透明に近づくほど色みを強く感じやすい。軽やかにしたいときは透明、やわらかい風合いを出すには半透明、重厚・カジュアルな雰囲気には不透明など、使い分けによって狙いの効果が手軽に出せる。 |
パール |
女性らしくソフトな印象。高級感を出したいときには、コーティングを二重にかけた磨きパールや、スワロフスキーパールを使用するとよい。さらに高級感・アンティークな風合いを出すには貝パールを使用する。 |
天然石 |
人工素材よりも重厚感があり、高級な風合いを出せる。不透明なものは微妙な色合いと落ち着いた光沢を、透明なものは澄んだ輝きを持ち、いずれも存在感が強い。 |
金属 |
金、銀、アルミ、そのほか合金でできたビーズ。アンティークな雰囲気、高級感を出すのに効果的。いぶし銀のものはカジュアルなデザインとも相性がよい。 |
粘土 |
つやがないので、やわらかく優しい風合いになる。 |
陶器 |
エスニックな雰囲気を出すのに効果的。 |
貝・骨・角 |
白、ピンク、グレーなどがほとんどだが、ほかの素材にない微妙な色合いと光沢がある。ナチュラルな雰囲気や夏らしさを出すのに効果的。 |
※上記はビーズ素材の一部です。
【関連記事】