DTM・デジタルレコーディング/DAWソフト活用ノウハウ

Cakewalkの新DAW、SONAR8登場(2ページ目)

毎年末にバージョンアップを繰り返しているDAW、CakewalkのSONAR。今年も例年通りバージョンアップされ、まもなくSONAR8が登場します。SONAR7から何がどう変わったのかを紹介しましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

PRODUCERに3つの新ソフトシンセ


では、その目玉であるプラグインとして、どんなものが追加されたのかを見ていきましょう。

●Beatscape

SONAR8
Beatscape
まずは[Beats & Drums Groove box]という副題がついた「Beatscape」です。

これはREXファイルやACID対応のWAVファイルなどを画面上に用意された16個のパッドにアサインして、演奏するという音源です。ファイルごと、スライスごとにトリガリングが可能で、テンポシンクにも対応しています。そして4GB以上のオーディオループが収録されており、さまざまなジャンルの素材があるだけに、曲作りに即役立ちそうです。

スライスごとに消音、リバース、フェード処理、ノーマライズ、並べ替え、スライスポイントの追加変更など、いろいろな操作ができるのも面白いところ。そして、パン、ボリューム、ピッチ、カットオフ、レゾナンスを最大24ステップのステップエディタでパラメータ変更できるという、結構マニアックな音源となっています。


●D-Pro

SONAR8
D-Pro
SONAR8 PRODUCERにはサンプリング・シンセサイザのD-PROも追加されています。

ご存知の方も多いと思いますが、D-PROはすでにCakewalk InstrumentsシリーズとしてRolandが販売しているもので、オープン価格ですが実売価格が30,000円程度というもの。これまでD-Pro LEという機能限定版がついていましたが、これがバンドルされるというのは大きな魅力です。

しかも、D-Pro拡張ライブラリも同梱。具体的にはRhodesやB3などのビンテージものやピアノ、オルガン、シンセサイザなど300プログラムを搭載した「Digital Sound Factory Volume 2 Classic Keys」、雨や雷、虫の声などのSFサウンドを収録した「Hollywood Edge」、そしてドラム、ベース、ギター、オーケストラサウンドなど約700種類のライブラリを収めた「D-Pro Expantion Pack 1&2」が収録されています。

それだけのライブラリがあるだけに、D-ProだけでダブルレイヤーのDVDが用意されているなど、盛りだくさんです。


●TruePianos Amber

SONAR8
TruePianos Amber
SONAR待望のピアノ専用音源の登場です。

4Font社のTruePianos AmberというVSTi対応の音源で、アコースティックピアノを再現したものです。アコースティックピアノというと、たいていはサンプリング音源ですが、このTruePianos Amberは単純なサンプリング音源ではないのが面白いところです。

サンプリングに加え、モデリングさらには合成などのテクノロジーが投入されており、ピアノ内部の弦のハーモニクス、ペダリングなどもシミュレートされています。これによって、比較的軽い音源の割に、非常に高品位なサウンドを演出してくれます。

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