音作りはまさに手探りと偶然の産物!?
計算式まで登場して、さっぱり分からないという方も多いとは思いますが、実は音作りに計算式が登場して分かるはずがないのも実際のところ。理論的に理解できても、それがどんな音になるかなど、ほとんど想像もつかないから、とても理解しづらい音源でもありました。
大半の人は、プリセットの音色を使ったり、別売の音色カートリッジを購入して使っていたようです。また試しに音色作りにチャレンジする人も、ほとんどが手探り状態。しかも、小さな液晶で理解するなどまったく不可能です。
ただ慣れてくると、どこのパラメータを変えると音が劇的に変化するのかはわかってくるので、多少はエディットの勘所というものもありました。YAMAHAがどうやって、あのカッコイイ音色を作り上げたのかは知りませんが、実は開発エンジニアが手探りで作っていた中、偶然できたものをブラッシュアップした、という感じではないでしょうか……。
YAMAHAのDXのエンジンを搭載した古きよき時代のパソコン
古きよき時代のパソコンにもFM音源は搭載されていた |
そう、古きよき時代(?)のパソコンであるPC-8801やPC-9801、X68000、FM-TOWNS……などに搭載されていたのです。これらのパソコンのアナログ回路が貧弱だったことから、「FM音源=チャチな音」という認識をしていた方も少なくないでしょうが、性能的にはかなり優れたものではあったのです。
もし、手元に古いパソコンが残っているという方は、それらを引っ張り出して音を出して見るのも面白いのではないでしょうか?
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