DTM・デジタルレコーディング/DAWソフト活用ノウハウ

ASIOもVSTも利用可能なフリーのDAW、REAPER(2ページ目)

Ver1.00になるまでという期間限定ですが、ACID風のユーザーインターフェイスを持ったフリーウェアのDAW、REAPERが話題になっています。どんな使い方をするソフトなのか試してみました。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

実はMIDIもオーディオも使える完全なDAWだ


REAPER
MIDIとオーディオのトラックが混在可能でトラック数は無制限というDAWになっている

しかし、REAPERは本来、ACIDをまねて作ったソフトではなく、あくまでもDAWとして作り上げたソフトのようなのです。実際、こんなコンパクトなソフトではありますが、トラック数は無制限で、そのトラックはオーディオもMIDIも扱えるのです。

もちろん、各トラックには別々の入力チャンネルを割り当てて、複数トラックを同時にレコーディングすることが可能です。また各トラックごとに音量やパン、エンベロープの設定が可能になっているので、レコーディングのミックスダウンも可能です。

また、ACIDとは異なる手法ながらも各イベントのピッチシフトやタイムストレッチも持っているのでMTRとして利用する基本的な機能はそろっています。

ただし、オーディオの波形を編集する機能やMIDIピアノロールなどのイベント編集機能は持っておらず、必要あれば外部ソフトと連携は可能なので、そうしたソフトと組み合わせて使うことになります。


プラグインはVSTやDirectX、VSTiにDXiもサポート


REAPER
REAPERにはディストーションやディレイ、コラース、アンプシミュレータなど数多くのプラグインエフェクトがバンドルされている
でも、DAWとして名乗る以上は、プラグインのサポートは必須です。しかし、このREAPERはこの面でも完璧にクリア。エフェクトとしてVSTプラグインやDirectXプラグインはもちろん、ソフトシンセのプラグインとしてVSTiにDXiまでサポートしているのです。また、あらかじめREAPERにはコーラスやディレイ、ディストーション、アンプシミュレータなど数多くのエフェクトが搭載されているので、これをすぐに使うことができます。

ただし、初めて使う際、ほかのDAWとやや勝手が違うので戸惑う方もいるかもしれません。まあ、エフェクトに関しては各トラックにインサーションで組み込めるので、簡単にわかります。しかし、センドエフェクトとして使う場合はどうすればいいかがちょっとわかりにくいところ。


REAPER
センド用またはソフトシンセ用にトラックをひとつ作成して組み込み、そこへセンドする

実はセンド先も1つトラックを作成しておき、そこにインサーションのエフェクトをセットしておきます。その上で、各トラックのセンド先として、いま作ったトラックを指定してやるのです。

一方、ソフトシンセを使うときもセンドエフェクトと基本は同じ。まずトラックを作成した上で、エフェクトとしてソフトシンセを組み込みます。その上でMIDIトラックのセンド先としてソフトシンセを組み込んだトラックを指定してやればいいのです。
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