レコードやテープなどから録音したWAVファイルやMP3ファイル。その曲名やアーティスト名などを一発で当てるシステムが登場しました。従来は考えられなかったそんな音楽認識技術を紹介しましょう。
■音楽そのものを認識する技術が登場
CDをCD-ROMドライブからリッピングしてMP3ファイルを作ったり、WMAやAACファイルなどを作った経験のある方ならご存知だと思いますが、そのCDが何であるかを認識する技術、そしてデータベースというものは存在しています。別にMP3などを作らなくても、WindowsMediaPlayerやiTunesなどのソフトを使ってCDを再生すると、自動的に曲名やアーティスト名などが表示されるので、この技術自体は多くの方がご存知でしょう。
この仕組みを作っているところは、何社かありますが、大手どころでいえば、GracenoteのCDDBとAMG(All Media Guide)でしょう。いずれもCDのトラックの番号やその長さなどが書き込まれているTOCというところの情報を元にデータベース化しており、これにより、CDをドライブにセットするだけでインターネット経由でさまざまな情報が得られるようになっているのです。
しかし、最近になって、さらにすごいシステムが登場してきました。それは、音楽そのものを認識して、その曲の曲名やアーティスト名、アルバム名やトラック番号といった情報を得てしまうという技術です。これは、別にCD-ROMドライブなどからデジタル的にリッピングしたデータに限らず、アナログ経由で録音した音楽であっても認識できてしまうという、ちょっとにわかには信じられないような技術なのです。