DTM・デジタルレコーディング/DAWソフト活用ノウハウ

Gracenote MusicID vs MoodLogic 音楽認識技術がやってきた(3ページ目)

レコードやテープなどから録音したWAVファイルやMP3ファイル。その曲名やアーティスト名などを一発で当てるシステムが登場しました。従来は考えられなかったそんな音楽認識技術を紹介しましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

■邦楽に関してはMusicIDの圧倒的勝利

MusicIDというわけで、いずれも現時点ではソフトだけが流通しているものではないのですが、手元に両ソフトがあるので、試してみました。いずれも、驚くほどすぐに認識してくれるのです。ただ、実際いろいろな曲で試した結果、その実力には大きな違いがありました。まあ、洋楽であれば、いずれも95%以上の認識率なのですが、邦楽では圧倒的にMusicIDの勝ち。確かにかなりメジャーな曲であればMoodLogicでも認識してくれましたが、ちょっとマイナーな曲になるとダメだったのです。反対にMusicIDのほうは、インディーズの曲でも認識してくれたほどですから、かなり使える感じです。


また、MoodLogicは日本語も扱えるようになっているものの、登録されているデータのほとんどはアルファベット(ローマ字)となっていたのに対し、MusicIDはCDDBで使われているのと同じデータのようで、邦楽なら日本語で表示されます。さらに、MusicIDのほうは1曲丸ごとではなく、20秒程度録音した部分だけでも認識できてしまったことは、本当に驚きでした。

ちなみに、先日Gracenoteに話を聞いたところ、日本語でのMusicIDのデータベースにはすでに100万曲分のデータが登録されており、3月中にも150万曲になるとのこと。日本語に限らなければ400万曲にも上るとのことでした。MoodLogicの日本語に関するデータ数の情報は公表されていませんが、MoodLogic全体では1億曲を超えるとのことです。いずれにせよ、データは日々追加され、認識できる曲数は増えているのです。

まず、SonicStage Mastering StudioやCarryOn Musicが国内で往生した音楽認識可能なソフトの第1弾ということですが、今後、MoodLogicやMusicIDなどを組み込んだアプリケーションがいろいろと登場してくるようなので、楽しみです。
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