■MP3は音質を劣化させる圧縮方式
最近ときどき見かけるようになった「ロスレス」という表現。Windows Media 9シリーズでも搭載されたこれは一体どんなもので、ユーザーにとってどんなメリットがあるのでしょう?
MP3に代表されるオーディオの圧縮技術。ご存知の方も多いと思いますが、このMP3は非常に高音質のデータであり、CDをMP3に変換したものとオリジナルのCDを聞き比べても、なかなか違いは分からないものです。
しかし、実際には違いがあり、微妙にではありますが、音質が劣化しているのです。ちょっと聞いただけでは、簡単には違いが認識できないほどではありますが、これを周波数分析してみると一目瞭然です。そう、高音域がスッパリとカットされてしまっており、結果として音が変わっているのです。
なぜ、そうなっているかというと、ここにはオーディオ圧縮技術というものが関係しており、高域をカットしたり、大きな音に隠れた小さな音ををカットするなどして、圧縮をなんとか実現してくるからです。こうした、MP3の圧縮については、以前【オーディオ圧縮基礎講座】~MP3の正体とは?で、詳しく解説しているので、そちらをご覧ください。
いずれにせよ、こうした方法を用いることで、実感上ほとんど音質を落とすことなく、1/10以下のサイズにオーディオデータを圧縮させているのです。